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文房具やオフィス家具の販売で知られるコクヨ。
ものに限らず、人の部分でも、よりよい働き方をつくる手伝いがしたい。
そんな想いから生まれたのが、オフィスやコワーキングスペース業務のアウトソーシング事業。
企業の総務・庶務業務や受付窓口、施設の管理運営などを受託し、そこで働く人たちの裏方として困りごとを解決したり、快適なオフィスづくりをサポートしたりしています。
「一歩先ゆく 気づき・くふう」という行動指針を掲げ、アウトソーシング事業を専門とするのが、コクヨ&パートナーズ株式会社。
今回は、各現場に常駐するコクヨ&パートナーズのスタッフをサポートする、いわば「裏方の裏方」となるメンバーを募集します。
常駐メンバーの休暇時や繁忙期など、必要なときだけ必要な現場に出向くピンチヒッター。主に東京都内の拠点を10ヶ所ほど担当として持ち、そのなかで日々行き先が変わるそう。
オフィスとコワーキングスペース、どちらをメインに働くかは、選考時の希望や適性を踏まえたうえで配属されます。
全体の働きやすさを実現するためのチームなので、もちろん自分たちも働きやすく、残業はほとんどありません。
大切なのは、その時々の環境やメンバーに合わせて動く柔軟さ。
ひとつの会社に所属しながら、日々違う場所、違うメンバーと働く。その新鮮さを前向きに捉えられる人なら、きっと働きやすい環境だと思います。
東京・霞ヶ関。
駅から官公庁が並ぶ通りを歩いて5分ほど。コクヨ&パートナーズの霞ヶ関オフィスは、高層ビルの18階にある。
午後一番、お昼休みから仕事に戻る人たちと一緒にエレベーターへ。
眺めのいい受付ホールで待っていると、近くの会議室から、楽しそうに談笑する声が聞こえてくる。
時間になり、案内してもらったのはその部屋。今日取材をするみなさんが集まってくれていた。
最初に話を聞いたのは、オフィスでのサポートを担う「フィールドサポートチーム」のマネージャーである小川さん。
写真は苦手とのことで、手元を撮影させてもらう。
「わたしたちフィールドサポートチームは主にオフィス、もう一方の『アシストチーム』はコワーキングスペースが勤務場所になります」
「休暇時や繁忙期に、常駐メンバーの業務の一部を代行する。それがメインとなる点はどちらのチームにも共通しています」
コクヨ&パートナーズが業務を受託し、スタッフが常駐しているオフィスは都内に約70ヶ所、コワーキングスペースは約20ヶ所。
業務のアウトソーシングを担う会社はほかにもあるし、派遣スタッフを入れるという選択肢もクライアントにはある。
そんななかでコクヨ&パートナーズが選ばれる理由のひとつが、バックアップ体制があること。
急な欠員があっても、代わりのスタッフがサポートに入る安心感。ノウハウの蓄積を大切にしていて、メンバーが変わっても同じクオリティの仕事ができる。
アウトソーシング事業のスタート当初から重要視していた、バックアップ業務を専任とするために生まれたのが、今回募集する2チームだ。
小川さんたち各チームのマネージャーがメンバーのシフトを調整し、それぞれの日々の勤務場所が決定していく。
「接するお客さまも、一緒に働くメンバーも、細かなルールも場所ごとに異なるなかで、うまくやっていく必要がある。明日の自分に頼れないぶん、その1日のなかでできる仕事をまっとうするという意識が大切です」
「もちろん単発なので、やりきれないところも出てきます。そのときには引き継ぎをしっかりするとか、万が一トラブルがあっても自己判断ではなく必ず相談して対応するとか。チームで働くうえでの責任感が求められます」
チームメンバーのみなさんは、この働き方をどう感じているのだろう。
小川さんと同じ、フィールドサポートチームのメンバーである八亀(やかめ)さんに話を聞いてみる。
クライアントのオフィスで働くフィールドサポートチームのメンバーは20人ほど。
社員からのあらゆる困りごとに対応するコンシェルジュ業務や、郵便や宅配便を各部署に振り分けるメール業務、備品管理や受付業務、代表電話対応などを主に代行している。
八亀さんたちが担うのは、基本的にはその日1日で完結する業務。長期的な取り組みが必要な仕事には常駐スタッフが取り組むなど、役割分担をしている。
「たとえばある企業は、電話の取次の際に『お疲れさまです』と言わずに要件だけ伝えるとか。郵便の仕分けや配達のルールが企業ごとに全然違うとか。細かいルールに最初は戸惑いましたけど、自分なりにメモをとるなど工夫して、徐々に慣れていきました」
「緊急対応で、その日の朝一番に、勤務場所が変更になることも割とあって」
その日の朝ですか!
「だいたい6:30ごろにマネージャーから連絡が来ます。そういうときはすごく慌ただしくなりますね。受付業務ならストッキングとパンプスが必要だし、備品の運搬が多い現場は動きやすい服装でスニーカーだし。持ち物や服装が結構変わるんです」
緊急対応は、少ない月で1〜2回、多い月は10回前後あるという。常駐先はほとんどが23区内で、一部が横浜。当日変更になっても問題なく向かえる距離ではあるけれど、日々心構えは必要になりそう。
「わたしの場合は結構前向きで。おいしいお店を開拓するのが好きだから、急に変更になったら『前に気になっていたお店にランチに行こう』って通勤電車で調べたり。そういう小さな楽しみを見つけられるといいと思います」
もともとキャビンアテンダントとして働いていた八亀さん。
不規則な働き方を変えたいと思っていたところ、ライフステージが変わっても安定して働ける環境に惹かれ、2019年にコクヨ&パートナーズに入社。オフィスの常駐スタッフを経て、このチームで働いている。
今年7月に産休から復帰したばかりだそう。
「まだ生活リズムができていなくて、朝は毎日戦争ですね(笑)。基本的に残業はないので、プライベートを重視したい方にはぴったりな環境だと思います」
このチームの仕事で印象に残っていることはありますか?
「現場の常駐メンバーから、『前職では休みを取りたかったら前後で残業が必要になっていたけれど、今はバックアップが入ってくれるおかげで、残業もなく安心してお休みできます』って言葉をもらったことがあって。役に立てているんだなという自信になりました」
クライアントから受託している仕事に穴を開けないことはもちろん、自分たちの働きやすさを維持していくためにも、バックアップ体制が整っている意義は大きい。
「チームではたらく」を体現しているように思う。
「ルーティンワークを好む人には、頻繁に業務が変わることがしんどくなってしまうかもしれません。関わる人は多いのでコミュニケーション力は必要ですが、逆に、人間関係のストレスを感じることは少ないと思います」
たとえ自分と合わない人と机を並べる日があったとしても、日々環境が変わるので気持ちを切り替えながら仕事に取り組みやすい。
この働き方がちょうどいいと感じる人はきっといると思う。
もう一人、主にコワーキングスペースで働く「アシストチーム」のメンバーの方にも話を聞く。
気さくでとても話しやすい、入社3年目のスタッフさん。
働き方や求められる姿勢は、先ほどまで聞いていた話と同じだそう。
コワーキングスペースならではの部分は、どんなところですか?
「まず仕事内容が違っていて。こちらは施設運営が主な仕事なので、利用受付のほか、レンタル会議室の清掃や飲食スペースの管理、イベントの準備やカフェ業務に携わる場合もあります。受付に座っているだけではない、やることの多さに驚くかもしれません」
「関わる人の層も違いますね。コワーキングの会員さんは、副業や個人事業主の方、学生さんや主婦もいて、一企業の社員さんたちと接するよりも幅が広いです」
よく利用する会員さんの顔と名前を覚えて話をしたり、施設見学に来た人を案内したり。
場のファンを増やして会員になってもらうこともひとつのミッションなので、コミュニケーターとしての役割が求められる。
前職では営業事務や店舗運営に関わっていたものの、残業が多く、今後の働き方を考えていたところ、コクヨ&パートナーズの仕事に出会ったそう。
「生活を大切にしたいっていう自分の想いが叶えられそうな仕事だなと思いました。もともとは常駐スタッフで応募していたんですけれど、このポジションを提案してもらって。いろんなところに行って、いろんな人と関わることがおもしろそうだなって」
「私は人と話すのが好きなので、常駐メンバーも会員さんも、日々違う人と話せるのがすごく楽しいんですよ。今日は渋谷、明日は京橋、明後日は六本木…とか。苦にはならないけれど、たまに体力的に大変だなって思うことはあります」
残業はほとんどないものの、営業時間によっては22:30までの遅番シフトになることもある。
「とはいえ、前日に遅くまで働いたのに、翌朝早い時間から働くことがないようにシフトを調整してくださるので、無理のない働き方ができています」
それぞれのチーム内では月に数回、メンバー同士でミーティングを開き、情報共有を行っているそう。現場への出勤がない日も月に1〜2回あり、そのときは在宅で仕事の予復習に当てている。
「半年、1年ぶりの現場に入ることもたまにあるので、現場ごとのルールや業務内容の予習復習が必要になるんです」
「どの現場に行っても、やってほしい仕事が用意されているわけではなくて。自分から気づいて『これやりますか?』って声をかけたり、現場の様子を見て必要そうなことに手をつけたり。臨機応変な動き方が必要です」
常駐メンバーのサポートと聞くと、簡単にできる仕事をやるのでは、と思われてしまう側面もある。
でも実際は、臨機応変に仕事を見極める、高い処理能力や判断力、柔軟性が求められる。
「現場に対して、サポートという立場でどれくらい関わるか、自分たちが主体ではないむずかしさはあります。でも、複数の現場を見ているぶん、期待されていることもありますよ」
たとえばコワーキングスペースは、クリスマスやバレンタインなど、季節ごとのイベントもある。ほかの施設でどんなことをやっているか、アイデアを求められる機会は多いそう。
「イベントの準備や当日のサポートに入ると、自分も一員になったような気持ちになります。ほかにも、利用者さんへのメール対応とか、別の拠点で効果的だった方法を提案してみたり。ノウハウを共有して、さらに現場をよくする手助けができたときはうれしいですね」
日々、誰かをサポートするために動き続ける、この仕事。
違う環境で、当たり前に仕事をこなしていくことは簡単ではないと思います。一方で、一社に所属しながらいろんな会社の風土を感じられる経験は、ほかにはないおもしろさがあるはず。
ルーティンワークよりも、小さな変化を楽しみながら働きたい人に。ピンチヒッターとしての活躍を期待しています。
(2024/9/17取材 増田早紀)