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「Webデザインをしてほしいだけなら、外部の人にお願いすることもできる。そうしないのは、私たちチームの一員として働いてほしいという想いが強いからなんです」そう話すのは、株式会社ゲットイットの黒川さん。
ゲットイットは、ITとキッチン用品というまったく異なる2つの事業を、国内外で展開している会社です。
IT事業部では、中古IT機器の売買や修理をおこない、キッチン事業部では、主にヨーロッパからキッチン用品を輸入し、150以上の小売店に卸しています。

そこで今回、キッチン事業部でWebデザインを担当する人を募集します。さまざまな商品の情報をHPやSNSを通じて発信し、より多くの人に魅力を伝えていく仕事です。
スキルにあまり自信がなくても大丈夫。Webデザインにとどまらず、自分から仕事の幅を広げていきたい、そんな人にぴったりだと思います。
ゲットイットのオフィスは、築地駅や新富町駅から歩いて数分ほど、大通りから一本入った静かな路地にある。
エレベーターで4階に上がり中に入ると、以前取材で訪れたときとは異なり、オフィスにはほとんど人がいない様子だった。

そう教えてくれたのは、キッチン事業部長の田口さん。キッチン事業部では、営業や取引先とのやりとりを主に担当しているそう。

今年で19年目を迎えるゲットイットは、設立当初からIT事業を主軸としている。一見結びつきのないように感じるキッチン用品を、どうして取り扱うことになったんだろう。
「社長のご実家が、日本の料理道具を扱うお店を経営していて。そのお店のネットショップの立ち上げを手伝ううちに、海外の商品にも興味を持つようになったんです」
展示会へ足を運んで直接交渉をし、取引してくれるメーカーを少しずつ見つけていった。
「最初は担当の社員もいなくて、ほかの業務をおこないながら片手間でやっていたんです。出荷も手作業で、一日5件くらい発送があるかなっていう状態でした」
「私は、もともと総務部に所属していました。人が足りなかったので、以前からキッチン業務もなんとなく手伝ってはいたんですが、ある日いきなり、展示会を一人で担当することになって」
展示会にきたバイヤーと会話をし、取引を進めていく。突然の抜擢に戸惑いながらも、必死で対応したそう。
「急いで商品について勉強しました。会社としても、展示会に参加するのは初めてだったので、誰もノウハウを知らない。価格表すら用意していませんでしたね」

反響を受けて、2016年にキッチン事業部が立ち上がった。
「あたふたしながら、その都度なんとか対応しているような部分は、今でもあるなと思います。ちゃんとした事業部を想像して入社すると、少し戸惑うかもしれません」
求められていることを、経験がなくてもまずはやってみる。その姿勢を大切にして、目の前の仕事に取り組んできた。
事業部の発足から4年経った今では、卸先の小売店は150社ほどに拡大。

「ただ、今のHPは専門知識のある一部の人しか更新できなくて。事業部が3人体制で余裕がないこともあり、なかなか手を回せていないんです」
そこで今回、Webを強化していくためにWebデザイナーを募集することになった。
HPの仕組みについては、IT事業部のデザイナーが把握しているため、まずはその人から仕事を教えてもらうことになる。
「Webサイト内の修正や構成決め、デザインづくりやコーディングなどを担当してもらいたい。経験やスキルがある人は大歓迎ですし、これから勉強したいという人でも大丈夫です」
「キャンペーンの告知やお知らせの発信、各ブランドのSNS運用やコンテンツの更新も担ってもらえるとうれしいですね」
ゆくゆくは、お客さんがより見やすく、検索しやすくなるように、HPをリニューアルすることも考えているという。経験を積んでスキルが身についたら、そういったことにも関われるかもしれない。
テーブルコーディネーターさんと協力してInstagramの発信により一層力を入れるなど、アイデア次第で、Webを通じてできることはまだまだたくさん見つかりそう。
「コロナの影響で展示会の数も減り、対面で商品の魅力を伝えることが以前より難しくなってきています。これからは、今まで以上にWebの発信が重要になると感じていて。どうしたらよりよくなるんだろうって、常に自分で考えたり新しいアイデアを出したりしながら、仕事に取り組んでほしいなと思います」
日本仕事百貨の記事を読んで入社した世一(よいち)さんも、主にマーケティングを担当しながら、さまざまな業務をおこなっている。

クチポールはそれまで、30代後半の高級志向な人たちがメインターゲットのブランドと考えられてきた。それを世一さんは、フェア担当者と話し合い、梅田 蔦屋書店の客層に合うより若い世代の人に向けた展示方法を考案。
見る人がカジュアルに手にとれるよう、あえてカトラリーをバラ売りで配置し、スプーン一本から買えるようにした。
その結果、「いつかクチポールを使ってみたい」という20代の反響を得てフェアは大盛況。クチポールは人気商品として定着し、受注の数も増えたという。
「今までのブランドイメージと違う思い切った提案でしたが、事業部の2人も『やってみよう』と言ってくれて。アイディアが歓迎されて、仕事として実現していける職場ですね。もともと好きで通っていた梅田 蔦屋書店さんと仕事ができたのは、すごく楽しかったです」

「興味と意欲に合わせて、いろいろなことに挑戦してもらえたら。ただ、人数が少ないぶん、雑務だと感じてしまうような仕事も協力してほしいなと思っていて。今も、受発注作業や問い合わせ対応といった、基本的な仕事はみんなで分担しているんです」
「特に田口が海外出張に行っている間は、受発注作業に割く時間が増えます。入社して間もないころは、『やりたい仕事ができていない』と感じたこともありましたね」
一時期は、この職場と合っていないのではと悩んでいたという世一さん。それは、どうやって解決したんですか?
「同じ事業部の2人に、自分が感じていた悩みや不安を、すべて聞いてもらったんです。時間をとってしっかり話を聞いてくれたことで、かなり助かりました」
「それに、私の悩みを解決するために、業務分担の見直しなど実際に行動もしてくれた。もちろん、すべてがすぐに改善できることばかりではないものの、悩みを相談したら一緒に状況を変えていける環境は、すごくありがたいなと思っています」

入社前に描いていたイメージと異なる部分や、思いがけない悩みや問題は、どんな会社に勤めていても少なからず出てくる。
そんなときに、周りの人がそれを受けとめ、実際に動いてくれるかどうかで、働きやすさは随分と変わってくるように思う。
「事業部の2人はもちろん、他部署の人に相談に乗ってもらうこともあります。部署を超えた有志のプロジェクト、部活動やイベントもたくさんあるので、部署外の人と関わる機会も多いんですよ」
「会社全体として、『必要だと思ったことはなんでもまずやってみる』という文化がある。経験がないことでも、柔軟に挑戦する必要があるかもしれません。Webデザイナーである前にチームの一員だと思って、どんな仕事も面白がって働いてくれたらうれしいですね」
「悩みごとはもちろん、提案やアイデアもよく伝えあっているんです」と話すのは、入社3年目の黒川さん。

4月からは、黒川さんの発案で「レッドカップキャンペーン」に参加。
国連WFPが、飢餓の深刻なエリアに住む子どもたちに学校給食を届けるこの活動に対して、ゲットイットは対象商品の売上の一部を寄付している。
「今年から会社全体でSDGsに取り組むことが決まって、キッチン事業部でも何かできたらいいなと思っていたんです。そんなときに、クチポール初の子供用カトラリーを、ギフトセットとして赤い箱に入れて販売することになりました」
「赤い箱から、レッドカップキャンペーンを連想して。日本の子どもたちにこのカトラリーを届けると、世界の子どもたちに給食を届けるお手伝いができる。そんなアイデアを何気なくみんなに話したら、こうして形になったんです」
人数が少ないからこそ、ふと思いついたアイデアも気軽に話せるし、実際に行動に移すまでのスピードもとても早いんだと思う。新しく入る人も、自分の意見をどんどん発信していってほしい。

「いいものを扱っているからこそ、思いもしなかったお客さまとお仕事できることも多くて。雑貨屋やレストラン、ホテルなどいろいろな場所に行ったり、あるときは百貨店で販売員をしたりと、商品のおかげでたくさんの経験をさせてもらっていますね」
それぞれの専門性や得意分野を活かしながら、ときに支えあって働くみなさんの仕事のスタイルは、まさにチームプレーだと感じました。
少人数だからこそ、自分の力が求められ、メンバーに貢献できていると感じる瞬間もたくさんあると思います。
Webデザインのスキルや経験を、信頼するチームのために活かしたい。そんな人は、ぜひ応募してみてほしいです。
(2020/6/11取材 鈴木花菜)
※撮影時にはマスクを外していただいております。