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せたがやのまちと
ともに走り、成長する

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

地方でも都市部でも。人が元気に、心地よく暮らすためには何が必要なのだろうか。

そんな視点から、全国でさまざまなことに取り組む人たちがいます。

LPガス事業から不動産仲介、リノベーション事業やコミュニティスペースの運営まで。

東京・世田谷を拠点に幅広く事業を展開しているのが、株式会社松陰会舘。まちづくりという言葉もなかったような時代から、地域の役に立つことを考え、形にしてきました。

今回は、不動産営業担当と、リノベーションなどの工事に関わる施工管理担当を募集します。

地に足をつけて、地道にまちの姿を変えてきた会社です。きっとここで働くみなさんとぴったり波長の合う人がいると思います。


三軒茶屋と下高井戸を結ぶ、東急世田谷線。

路面電車のような車両に乗り、松陰神社前で降りる。駅周辺は、個人商店が並ぶ落ち着いた雰囲気。

松陰会舘の事務所は、線路沿いに数分歩いた場所にある。

迎えてくれたのは、代表の佐藤さん。キッチン付きのレンタルスペースで話を聞かせてもらう。

「世田谷って高級住宅街みたいなイメージを持っている人もいるんですが、都会っぽいガヤガヤした感じもなく、個人商店もたくさんあって、住みやすいまちなんですよ」

「うちの祖父は、新潟から上京して、たまたまこのあたりで暮らし始めて。銭湯でお客さんの背中を流す三助という仕事から始めて、地域の人に助けてもらいながらいろんな仕事をしていったそうなんです」

会社を立ち上げてみずから銭湯を経営したり、まちに必要なインフラを提供するために石炭やLPガスの事業を始めたり。

40年ほど前からは、世田谷で暮らし始める人のために、不動産賃貸の管理・仲介事業もスタート。

佐藤さんが会社を継いでからは、リノベーション事業のほか、世田谷の暮らしを紹介するサイト「せたがやンソン」の運営、コミュニティスペースを使ったイベントの企画など、まちづくり事業にも力を入れてきた。

「松陰会舘は、世田谷でいろいろな人とつながって助けあいながら続いてきた会社です。これからも世田谷っていう地域にこだわって仕事をしていきたい。それに、このまちの住まいや暮らしが良くなることをしていたら、巡り巡って僕たちの仕事にもつながると思うんですよ」

「会社としての体力をつけるためにも、不動産事業やリノベーション事業をこれからさらに強化したいと思っていて。今いるメンバーと一緒に、仲間になって進んでくれる人が来てくれたらうれしいですね」


今回募集する人は、世田谷で根を広げてきた事業をさらに深めていくような役割になる。とくに不動産事業については、賃貸仲介がメインだったものを売買にまで広げ、リノベーション事業へとつなげていく大事な役割となるのだそう。

どんなふうに働いているのか、不動産賃貸の仲介事業を担当する山下さんに話を聞かせてもらう。

山下さんは不動産仲介サイト「せたがやクラソン」の運営から、問い合わせ対応や契約まで担っているそう。

「以前は不動産の管理会社で働いていました。アルバイトから始めたんですけど、友達の部屋探しを手伝ったりするうちに、物件探しが楽しくなって。それで、もっと仲介の仕事をやってみたいと思って、2年前に転職してきました」

「不動産賃貸の業界って、ノルマ達成を一番に掲げるところが多いんです。契約してもらうためにはなんでもする、みたいな。それは絶対やりたくないなと。『せたがやクラソン』を見たとき、地域に根付いた、すごくお客さんに寄り添った会社なんだなってことが伝わってきて」

せたがやクラソンでは、スタッフが一部屋ずつ丁寧に取材。間取りや設備だけでなく、近くのお店の話や、自分が暮らすとしたらどんな家具を置くだろうかなど、暮らす人目線で物件を伝えている。

店舗は構えていないため、サイト経由の問い合わせに対応して内覧を進めたり、希望の条件をもとに物件を探したり、というのが仕事の主な流れになる。

なかでも山下さんがとくに大切にしているのが、最初のヒアリング。

「なんで引越したいのか、できる限り突っ込んで聞いていきます。今の住まいへの不満をちゃんと聞かせてもらうと、僕も同じ気持ちで部屋探しができるんですよね。ここはいいけど、こっちはちょっと惜しいなあって、お客さんと同じように感じられる状態をまず目指したくて」

最近は、あるカップルの物件探しを担当したそう。条件を絞り込んでいき、家賃帯が同じ二つの物件に案内した。

「行ってみると、築年数や間取りで、それぞれ引っかかる部分があって。わるくはないけど、どっちも惜しいっていう雰囲気でした。どっちかで決めなきゃって、おふたりは悩んでいたんですが、僕は『いや、やめましょう』って言ったんです」

え、どうしてですか?

「とりあえず決めるんじゃなくて、本当にいいところに住んでほしいって純粋に思ってるんです。だから、『大事な住まい選びなので、どっちにしようって迷うなら、一旦置いておきましょう。僕がまた探すんで』ってお話ししました」

「うん…いっつもそんな感じですね。決まるときは、僕もお客さんも『めっちゃいいじゃないですかここ!』ってなるんですよ。このおふたりは、引越しを急いでいなかったので。今も定期的に物件情報をチェックしながら、気に入ってもらえる物件を探しているところです」

不動産チームは、山下さん含め4人。今のところ賃貸の仲介がメインだけど、今後は不動産売買にも力を入れていきたいと考えているそう。

売買の経験者がいないため、今回来てくれる人が売買事業を引っ張っていく立場になる。できれば経験者が望ましい。

お客さんにとことん寄り添う気持ちを大切にしてほしい、と山下さん。

「不動産の売買って、自分でお客さんに営業かけて、契約決めて、という個人プレーが多いと思うんです。ただ、うちでは売買もとことんお客さんに寄り添うものにしたい。ただ仲介をするだけでなく、松陰会舘のリフォームやリノベーションもあわせてご提案できるような売買事業をしていきたいと思っています」

「だからチームプレーのできる人が合っている気がします。自分がこれをやるんだ!っていうだけじゃなく、みんなで考えようっていう意識がある人に来てもらえるとうれしいですね」


続いて話を聞いた浦田さんは、リフォームやリノベーションの施工管理を担当している方。

代表の佐藤さんが「入社するときの自己PRが面白かったんですよ、彼は」と、笑いながら紹介してくれた。

「なつかしい(笑)。もう8年くらい前ですね。『自分の家から会社まで何メートルです!何分で到着できます!』とか、引っかかりそうなことをいっぱい書いて。『特技は大食いです!』って、山盛りの餃子の写真のっけたりしましたね」

入社したあとは、給湯器など住宅設備の営業を担当していたそう。会社がリノベーション事業を立ち上げたのをきっかけに、現場に出ながら工事を学び、施工管理に携わるようになった。

「施工管理の役目は、工事全体の品質や工程、安全の管理ですね。お客さんや職人さんと打ち合わせしたり、現場で職人さんに指示したりっていうのが主な仕事です」

現在は、つながりのある大家さんや設計士さんからの依頼が多いそう。どんな空間にしたいのか、丁寧にヒアリングした上で、たくさんの職人さんと関わりながら工事を進めていく。

「大家さんと設計士さんから『部屋が決まらないんですよね』って相談があって。小さいワンルームの部屋がふたつ空いていたんです。これはそのまま住居用にするよりも、事務所として使えるようにするのがいいんじゃないかって話になりました」

最近は家で仕事をする人や、おうち時間を楽しむ人が増えたこともあり、広めの部屋を求める人も多い。元の間取りで模様替えをするだけでなく、2部屋の間の壁を壊し、広めの1部屋として事務所用に使えるようにするのがいいと考えた。

この提案に大家さんも納得し、工事後に入居者も無事決まったそう。

「施工管理って、全部を受け止める役割なんです。お客さんの要望もあるし、設計士さんや職人さんの意見もある。大変ですけど、完成したときの達成感と喜びはすごいです。よかったなあって、完成した部屋をぼーっと見ちゃうんですよ」

「新しく来る方は、施工管理の経験があればありがたいですが、個人的にはなにかしらの形で建築現場に関わった経験があれば大丈夫だと思います。あとは、根性があって楽しくまっすぐ取り組める人だったらうれしいかな」


最後に、同席していた企画制作部の長谷川さんにも話を聞いた。

長谷川さんは、3年前に日本仕事百貨の記事を通して入社した方。地元への思いから、松陰会舘に惹かれたそう。

「地元が新潟の温泉街なんですけど、だんだんと人が減って、元気がなくなっていくのを感じていて。記事を読んで、活気があって人が心地よく暮らしているまちっていうのを見てみたいと思って、思いきって応募してみました」

長谷川さんは「せたがやクラソン」のほか、世田谷に暮らす人やお店を取材して紹介する「せたがやンソン」の運営にも関わっている。

「取材を通して感じるのは、世田谷って都会っぽいギスギスしてる感じもないし、田舎すぎるベタベタもなく、ちょうどいいローカル感があるなと思いますね。あと、おいしいごはん屋さんが多いです」

「新しく来てくれる人も、世田谷じゃなくてもいいので、自分が暮らすまちをちゃんと使っている人だったらいいと思います。帰りにあそこの総菜屋で何か買っていこうとか、休みの日は馴染みの居酒屋で飲んで帰ろうとか。次の日二日酔いで、目の下にくまをつくって、分厚い眼鏡かけて、おはようございまーす、みたいな」

「それ俺じゃん!」と、隣で聞いていた山下さんが笑いながらツッコミを入れる。

もちろん世田谷が好きな人もいいし、長谷川さんのように地元への思いがある人でもいい。地域に根ざして、できることを開拓していく松陰会舘での経験は、かならず活きてくると思う。

僕自身、世田谷にはあまり縁がなかったけど、ゆったりとした雰囲気で心地よく感じました。

気になる人は、まず訪れてみるのがいいかもしれません。まちと人、肌で感じることで、松陰会舘が大切にしてきたものも伝わるように思います。

(2021/4/23 取材 稲本琢仙)
※撮影時はマスクを外していただきました。
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