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日々、いいものを
広めるよろこび
まだ見ぬ床材の魅力

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

「お客さまへ床材を提案するとき、好きなアーティストのCDをおすすめするような感覚なんです。素晴らしいと思えるものが世界にあふれているからこそ、ぜひ知ってほしい!という気持ちがある。知ってもらえて、共感が広まっていくのが楽しいんです」

そう話すのは、Oshima Pros(オーシマプロス) 代表の大島さん。

Oshima Prosは、欧米でつくられる上質かつサステナブルな床材を、輸入販売している会社。

オフィスやホテル、商業施設から個人宅まで。それぞれのインテリアに合わせて、デザイン性の高いカーペットや床材を提案しています。

実際に見て、触れて、感動したものだけを取り扱う。Oshima Prosに根づいているのは、創業時から変わらない想い。

今回は、セールスと事務のスタッフをそれぞれ募集します。

 

Oshima Prosのショールーム兼オフィスまでは、JR目黒駅か、東急線の不動前駅から歩いて10分ほど。

川沿いを歩いた先の、静かな住宅街の一角にあるオフィス。中へ入ると、床一面に色彩豊かなカーペットが敷き込まれている。

前回の取材で訪れたのがちょうど1年前。代表の大島さんが迎えてくれた。

「毎回、写真には慣れなくて」

床材や音楽など、得意な話になるとぽっと熱が感じられるように答えてくれる、そんな方。

1987年に創業したOshima Pros。9年前に、大島さんが創業者のお父さんの跡を継いだ。

「Oshima Pros で扱っている床材は、すべて私たちが、実際に見て、触れて、心からいいと感じたものです」

デンマークやベルギー、ドイツ、アメリカなどでつくられた、日本ではまだ知られていないインポートの床材をセレクト。

カラフルで個性的なものや、シックで上品なものなど多種多様なデザイン。その多くが、環境への負荷が少ない素材や製法でつくられている。

ひとつ紹介してくれたのが、デンマークの“ Ege Carpets(エゲ)”。

「最近、若手の女性デザイナーが手掛けた” SHE ”という新しいコレクションがリリースされまして。とても人気なんです」

手描きの線で描かれていたり、切り貼りのような模様だったり。再生可能な資源であるウールを100パーセント使用していることも大きな特徴だ。

まるで、アート作品のように見える。

「そうですよね。デザインももちろん素晴らしいのですが、今回のコレクションのコンセプトは、ものづくりに携わってきた1930年代以降の女性たちの真価を見直そうという視点にもとづいていて」

「それぞれの柄は、クラフトやテキスタイルデザインに携わってきた、当時の女性作家へのオマージュなんです」

当時、多くの女性は、衣類の縫製や手直しといった伝統的な仕事に従事していた。その後、産業革命の影響により繊維工場などで働き始めるようになるものの、女性がデザインをしたり、作家としてクリエイティブな活動するには多くの障壁があった。

「そんな状況に立ち向かい、起業したりアーティストとして作品を残した女性たちがいました。その歴史を見つめ、彼女たちに対するリスペクトからSHEは生まれている。コレクションを通じて、当時の女性のストーリーを伝えたいという意図があります」

美しさや機能性はもちろん、ものづくりの背景まで含めて魅力的な商品を、Oshima Prosでは取り扱っている。

さまざまな商品の魅力をお客さまに伝えていくために、自分たちがその魅力をよく知る必要がある。

大島さん含め、社内のスタッフは国内外問わず多くの展示会へと足を運ぶことも多いそう。

今年の6月には、Ege Carpetsが出展していた、コペンハーゲンで開催されたデザインイベントへ。

「Ege Carpetsの工場も見学をして、地域の環境にまで配慮した工場のあり方やカーペットの生産方法を学びました」

社員の中には、音楽やファッションなどカルチャーに対する愛のある人もいて、そんな個性が生かされるのもOshima Prosの特徴。

今年の1月には、オフィスから歩いてすぐの場所に、“インテリア×音楽×アート”をテーマにしたワークスペース「Ambi(アンビ)」を新設した。

集中して仕事に取り組みやすいスペースでありながら、ときには心地よい音楽を聴きながらカーペットに触れたり、寝転がったりできるよう、床や壁にカーペットが貼られている。

週末には、DJイベントなども開催していることもあるんだそう。

「カーペットは、手や足で触れるだけではなく、空間の印象を色付けるものでもあります。音楽を聴いたり、自分と向き合ったり、気分を落ち着かせる。そんなひとときのそばに私たちのカーペットがあったらうれしいですね」

ほかにも最近では、グラフィックアーティストとコラボレーションをしてカタログを新しくしたり、アンビエントを中心としたレコード店「Kankyō Records」とのコラボレーションで、音楽フェスティバルに展示したり。さまざまなアプローチで、床材の魅力を伝えている。

「音楽でも床材でも、たくさんの種類があって。そのなかで自分の好きなものと出会えたらうれしい気持ちになるし、誰かと共有できたときには、きっと楽しい気持ちになる」

「おすすめのCDを貸すときのような、ささやかだけれどうれしい!という気持ち。それが、私たちの仕事の原動力なんですよね」

床材に、場所づくりやイベントなど。これから入る人も、将来的には得意なことや好きなことを表現できる幅は広いと思う。

「床材のことって、まだまだ知られていない。知ってもらえればきっと生活はより豊かになるし、面白そうって、思ってもらえるきっかけになれればいいなと思っています」

 

現在、Oshima Prosの社員は10名。今回募集する、セールスと事務の日々の仕事について聞いてみる。

歩いてすぐのAmbi に移動すると、セールスの永樂(えいらく)さんが迎えてくれた。

後ろには、ミラーボール。

「気になりますよね (笑)。でも普段は、セールスがパソコンと資料を広げてオフィスとして使っています」

前職は、アパレルの販売員だった永樂さん。前回の日本仕事百貨の記事を読んで、今年1月に入社した。

「『心からいいと思った床材だけを扱う』という言葉に惹かれたんです。入社してからも、働くうえでとても大切な言葉になっています」

建築やインテリアは未経験。商品知識はもちろん、建築設計の一般的な知識など、すべて一から勉強している真っ只中。

セールスは、案件全体を取りまとめる役割。

ほとんどの案件は、空間の設計者やデザイナーからの問い合わせをきっかけにはじまる。

まずはつくりたい空間のイメージ、スケジュールや予算などをしっかりとヒアリング。カタログやたくさんのサンプルを見ながら、色やデザイン、価格帯、納期の長さなどいろいろな選択肢を用意して、納得して選んでもらえるよう打ち合わせを重ねていく。

「お客さま、設計者さん、施工店さんなど、さまざまな立場の人と関わるので、諸々の調整が大変です。オフィスにいるよりも、外に出ている時間が多いですね」

これから入る人も、最初は先輩が担当する案件に同伴して、徐々に独り立ちを目指すことになる。永樂さんも、最近は一人で任される案件が増えてきたところ。

はじめてひとりで任されたのが、設計事務所のオフィス。

「サンプルを持って、お客さまの事務所へ伺い打ち合わせをして、商品の特徴や、注意事項の説明。オフィスへ戻ってメールの作成をするまで、全部ひとりで対応しました。無事、受注につながったのでとてもうれしかったですね」

「もちろん、なにか不安な点があれば都度先輩に確認できるし、私が入社するタイミングでマニュアルもアップデートしていただけたんです。なので、ひとりで抱え込む感覚はないですね。会社のフラットな雰囲気が、自分に合っているなと感じます」

 

セールスが主導する案件の、受注から納品までのサポートを担うのが、事務の仕事。最近入社した高橋さんに話を聞く。

もともと、派遣先のひとつとしてOshima Prosで働いていた高橋さん。オファーを受けるかたちで、今年の3月に入社した。

「インテリア関係の仕事や留学の経験もあって、自分の経歴を活かせる環境だったんですよね」

セールスをサポートするのが事務の役割。セールスがクライアントに提案する際は、事務がサンプルの取り寄せや見積り作成など、裏方としてサポートを行う。

「一つひとつの業務の先に、お客さまや仕入れ先の担当者など、多くの人が関わっている。だからこそ、気配りと思いやりを忘れないようにしています」

お客さんへの提案用に、空間のイメージ資料をつくることもあるんだそう。受注後は、製造元と連携しながら納期に間に合うよう床材を手配する。

その後、日本国内へ仕入れるために通関手続きをフォワーダー業者へ依頼。国内の倉庫に入庫したあと、施工場所への運送と連携する。

書類作成と細かなコミュニケーションを重ねながら、納品までの一連の流れが滞りなく進むよう整えていく。

「ミスを起こさないようとくに注意するのが、見積もりの段階です。計12のブランドを扱っているのですが、“グロス”や“リーフ”など、同じ商品名があって。品番で識別しないといけないので、慎重に入力していきます」

「また提案から施工まで、何年もかかる案件もある。数年後に建設が決まっている段階で、床材を選定することがあるので。ときには、昔の資料を遡って対応が必要な場合もあります」

海外のメーカーとのコミュニケーションや、通関手続きなどで英語が必要になるけれど、今回はほかのスタッフがカバーできるので語学力は必須ではない。

現在事務スタッフは4名。事務は、ひとつの案件に対してチーム一丸となって対応していく。

セールスと同じくマニュアルは整っているので安心してほしい。

「実は、一番大変なのは各メーカーの商品や特徴を覚えることですね。ただこれも、全商品を検索できる索引があるので、手を動かしてすぐに調べながら、少しずつ覚えていっていただければと思います」

一緒に働くならどんな人がいいですか?

「インテリアやデザインなどの知識は必要ないですね。きめ細やかに仕事を進められることが大事です」

「会社にDJブースがあったり、この前はカレーと音楽のイベントを開いたり。お客さまももちろん、日々新しい出会いがあって、刺激的な毎日です。少し変わった趣味があったり、たまらなく好きなものがあったりするような方だと、日々楽しんで働くことができると思います」

 

自分が好きなもののよさを伝えたい。

目の前の相手と共有できればうれしいし、広がっていくとたのしい。

そんな素直な好奇心が原動力になる仕事だと思います。

(2024/08/29 取材 田辺宏太)

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