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コミュニティづくりの老舗で
まちとひとを紡ぎ
10年先の価値を創造する

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

コーディネーターの役割ってなんだろう。

物事が円滑に進むように、全体の調整や進行を担う。狭義にはそういう意味もあります。

ただ、テクノロジーの進歩や世相の変化に応じて、コーディネーターに求められる役割は変わってきているようにも感じます。

場やコミュニティに関わる人同士がつながり、豊かな日々を過ごせるように。いざというとき、助け合えるように。

何もしなければ分断されてしまいそうな、人と人との関わりを編むことにこそ価値が生まれるのかもしれません。

そんなコーディネーターという仕事に関して、着実に経験を重ねつつ、新しいことにも思いきりチャレンジできるのが株式会社フォーシーカンパニーという会社だと思います。

大型マンションにおけるイベントの企画運営や商業施設を含む広域のエリアマネジメント、地域の商店やオフィスも巻き込んだコミュニティ形成など、幅広く事業を展開するフォーシーカンパニー。

およそ20年前から培ってきたノウハウや信頼関係を活かし、10年20年先の未来を見据えて新しい価値を生み出すコーディネーターを募集します。

経験は問いません。雇用形態も、希望の働き方に応じて相談できるそう。

都営新宿線「小川町」駅から歩いてすぐのオフィスを訪ねました。

 

フォーシーカンパニーの取材はもう4回目になる。

最近入社した人のほとんどが日本仕事百貨経由ということで、うれしい反面身の引き締まる思いがする。

会議室で少し待っていると、代表の中澤博司さんがいつも通りの笑顔でやってきた。

「コミュニティづくりやエリアマネジメントに関わる募集って、日本仕事百貨でも増えていますよね」と中澤さん。

たしかに、こうした募集が増えている実感はある。

それは今回募集するコーディネーターのように、まちに関わるさまざまな人同士をつないだり、うまく間に入って調整したりする仕事が求められていることの表れだと思う。

「同じ方向を目指す仲間が増えるのは素晴らしいことなんやけど、そのなかでどう自分たちの会社を打ち出していくのかが課題で」

フォーシーカンパニーとしての強みは、どんな部分にあるんでしょうか。

「ひとつは蓄積の価値があると思っていて。ぼくらは前身の株式会社シー・ブラッドから数えると19年間、コミュニティづくりに関わってきました。失敗を繰り返しながらつくってきたビジネスフレームを持っているのは強みかな」

2000年に大阪でシー・ブラッドを立ち上げた中澤さん。

当時まだ珍しい存在だったインターネットがマンションに導入されはじめたことに着目し、マンション入居者専用のポータルサイト制作を開始。今でいうSNSのような役割を果たし、順調に事業を拡大していく。

ところが、2006年ごろから大手通信会社が無料でサイトの提供をはじめると、依頼は激減。mixiのようなオンラインコミュニティのサービスも広がり、入居者向けポータルサイトの限界を感じるようになる。

そこでマンション内にとどまらない地域情報サイトの運営に乗り出し、西日本初の官民協働ポータルサイト「いたみん」をリリースするなど一定の成果を生み出すものの、これも長くは続かなかった。

「赤字が続いたので、3年間で事業を売却して。いくら魅力的な仕事であっても、収支が成り立たなくては会社を続けられないと学びました」

一時は会社を畳もうかと思ったそう。

それでも中澤さんは諦めない。3年かけて赤字を返しながら、次の一手を考えた。

「ビジネスとして大事なのは誰もやらない仕事、つまり『ブルーオーシャン』を見つけるってことと、もうひとつは人がめんどくさいと思うことを絶対にやるべきやと思うんです」

「インターネットは次第にインフラ化して、誰もが無料で使えるものになっていく。だったら今度は、人と人が直接出会うリアルな場づくりをしていこうじゃないかと」

そんなふうに考えていたタイミングで出会ったのが、首都圏のニュータウンやマンションでコミュニティづくりに携わっていた株式会社セルフィッシュネスのみなさん。地域内に拠点を構え、子育てやサークル活動に関する情報発信、相談の受け付けなどをしてきた会社だ。

のちにシー・ブラッドと合併し、フォーシーカンパニーが生まれることになる。

 

セルフィッシュネスの元スタッフで、現在はフォーシーカンパニーの専務取締役を務める田代和恵さんにも話を聞いた。

東京・南大沢の多摩ニュータウンに移り住み、はじめての土地での生活に不安を感じていた田代さんは、同じような境遇にある人の支えになりたいという想いでセルフィッシュネスに入社。

地域に暮らすひとりの主婦として、等身大の目線で試行錯誤を繰り返し、コツコツとノウハウを積み重ねてきた。

「とくに東日本大震災以降は、コミュニティの大切さが全国的に見直されるようになって。首都圏だけでなく、関西エリアでのお仕事の依頼をいただくようになったんです」

自社だけではなかなか手が回らなくなってきたとき、タイミングよく「業務提携をしようか」と持ちかけたのが中澤さんだった。

コミュニティづくりを継続的なビジネスにするために試行錯誤してきたシー・ブラッドと、生活者視点からノウハウを蓄積してきたセルフィッシュネス。

両社が協働することで、お互いに欠けていたものを補い、よいところを活かし合う循環が生まれ、より大きなスケールの依頼も舞い込むように。

やがて両社は合併し、2014年にフォーシーカンパニーが誕生。

近年は大規模マンション内でのコミュニティづくりにとどまらず、マンションと一戸建ての混在型や商業施設を含む広域のエリアマネジメント、自治会の立ち上げバックアップなど、事業の幅はますます広がりつつある。

またエリアも、東京と大阪を中心に首都圏や近畿圏、中部圏、さらには北海道や東北、九州へも展開している。

今回募集するのは、こうした多様化するコミュニティづくりのプランやスキームの立案、コスト管理なども含めて運営していくコーディネーター。規模もコミュニティの形も異なる現場を複数担当し、並行して関わっていくことになる。

「これから入る人は新しい価値を創造してほしい」と、代表の中澤さん。

「ぼく自身、2000〜2010年の10年間はコミュニティに関わるどんなことでも仕事にしてきたという自負があるし、それに続く9年間で、一定のビジネスフレームは確立できたと思っています」

「とは言っても、このフォーシーカンパニーという土台をうまく使えば、できることはまだまだあるはず。今回は“就社する”という意識ではなくて、自分の居場所をここでつくっていけるような人に来てほしいんです」

昨年5月にアメリカ・ポートランドを視察してきた中澤さん。全米一住みたい街とも言われ、住民による自治やコミュニティ活動、暮らしに必要なものをDIYでつくるポートランドのコミュニティのあり方に共感を覚えたそう。

そこでフォーシーカンパニーでは、目指すコミュニティのあり方を伝えるひとつのツールとして、ポートランドでつくられたハードサイダーやビールを輸入し、自社運営のイベントなどで提供をはじめている。

「あとはコーディネーターを養成する学校もやりたい。マンション住民だけでなく、商店主や地権者、オフィスワーカーやデベロッパーなど多様な立場の人が関わるコミュニティ運営では、バランス感覚が大事だと思っていて」

「さまざまな形で長年コミュニティづくりに携わってきたぼくらだからこそ、伝えられることがあるはずやと思う。ポートランドの大学とも連携して、今年から進めていこうと考えています」

こんなふうに、中澤さんの口からは次々にアイデアが出てくる。そして何より楽しそうに、真剣に語る姿が印象的だ。

コーディネーターも、中澤さんや田代さんと一緒に楽しみながら新しい価値をつくっていける人だといい。

 

ただ、マニュアルにできない仕事やまだ実現していないアイデアを形にしていくのは大変なことでもありそう。

おふたりのもとで働いている人はどう感じているんだろう。

3年前の日本仕事百貨の募集で入社したコーディネーターの小野沢英也さんに聞いてみる。

「たしかに仕事の幅は想像以上に多岐にわたっていて、大変だと感じることもあります」

「ただぼくは、たとえばデベロッパーさんとこんなに密に関わって契約書までつくれるんだとか、自分からいろいろ歩き回って学んだことを仕事に落とし込めるんだっていう、いい意味でのギャップが多かったですね」

相手の求めていることを汲みとり、臨機応変に形にしていく柔軟さが必要な仕事。

場やコミュニティづくりの経験は、必ずしもなくていい。むしろ、まったく異分野での経験も含めてどう活かせるか?と考えることから、仕事の幅を広げていけると思う。

幼いころから日本古来の伝統や文化に触れる機会が多かったという小野沢さん。

インバウンド向けに、日本の伝統文化やコミュニケーションのあり方を都心のお寺で体験してもらうような企画を提案し、今まさに動きはじめているところだという。

「中澤さんも田代さんも、きっかけをくれるんです。いろんな現場にひとりで行かせてもらったり、研修でポートランドに送り出してもらったり。それはぼくにとってありがたいことですね」

 

隣で聞いていたコーディネーターの川端弥沙子さんは、「スピード感が必要」と話す。

「打ち合わせでも、イベントの当日でも、目の前の相手のニーズを拾ってすぐに応えなければならない場面も多いです。その速さが信頼に結びつくので」

「社長自らポートランドに行ったり、日々の生活からインプットを得たりしながら走っている。だからわたしたち社員も、常にいろんなニーズを拾いながら“自分に今何が必要か?”を考えていかなきゃいけないな、と思っています」

腰を据えてじっくりと関わることも大切だけど、刻一刻と変化する状況に対して臨機応変に反応していくことも必要。

そのあたりが、コーディネーターに求められる「バランス感覚」なのかもしれない。

「自分からチャレンジして、失敗してもいいんだよね」と代表の中澤さん。

「多少の失敗はリカバーできる信頼関係がうちにはある。責任は我々がとるから、自分で考え、自分で苦労し、自分で判断する。そういう経験をここでどんどん積んでいってほしいな」

3月7日には、しごとバー「コミュニティを語らナイト」を開催します。

リアルな場やコミュニティづくりにこだわってきた方々なので、直接お話しするとその魅力がより伝わるんじゃないかと思います。

求人への応募を考えている方も、フォーシーカンパニーの取り組みが単純に気になるという方も。まずは気軽にお越しください。

(2019/1/31 取材 中川晃輔)

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