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この一瞬が
一生の思い出になる
アルバムカメラマン

先日、ひさしぶりに卒業アルバムを開きました。

ページをめぐるごとに蘇ってくる、学生時代の記憶。もう戻れない一瞬を捉えた写真は、どれも輝いて見えました。

当たり前だけど、この写真すべてに、シャッターを切ったカメラマンがいる。

顔も姿も覚えていないその人は、ファインダー越しにどんなことを考えていたんだろう。サンショウの取材を経て、アルバムを見ながらそんなことを感じました。

サンショウ株式会社は、幼稚園から大学、専門学校まで、さまざまな卒業アルバム制作を手がけている会社です。

1986年の創業以来、多くの人の思い出をカメラにおさめ続けてきました。

今回は、各学校へ卒業アルバムの営業をするところから、内容の企画、撮影、編集まで一貫して担う人を募集します。撮影スキルは問いません。働いている皆さんも、未経験から始めた人が多いそうです。

かけがえのない日々を一生の思い出にしてもらうために、一瞬に向き合い続ける仕事だと思います。

 

全国13箇所あるサンショウの営業所のうち、今回は大宮営業所へ伺うことに。

JR西大宮駅を降りて、駅前から続く通りを10分ほどまっすぐ歩くと、住宅のような可愛らしい雰囲気のオフィスに到着。

案内された会議室には、アルバムがずらりと並んでいる。

まず話を聞いたのは、所長の渡邊さん。新卒で入社し、今年で15年目になるそう。

「15年経った今でも、撮影の前は緊張しますね。集合写真の撮影だったら、みんな笑ってくれるかなとか」

「撮影後も、もうちょっと右から撮ればよかったな、もっと笑顔にできたなって考え続けています。いまだに、100点満点の写真は撮れていない。だからこそ、次の撮影が面白いんです」

長年この仕事を続けている渡邊さんでも、満足できる写真が撮れていないというのは、ちょっと驚きです。

「ゴールはないですね。現場って生きものなので。経験から得たノウハウはあるんですが、同じシチュエーションは二度とないんですよ。今日は雨降ってるなとか、ちょっと先生の機嫌がわるいなとか(笑)」

カメラの設定や、撮影位置、声かけの仕方。常に、その時々の状況に合わせて調整していく。

だから、毎日のように撮影していても飽きがこないという。

「1年のほとんどは撮影に出ています。特に5月は、平日に中学校の修学旅行、土日に小学校の運動会があるので、移動も多いです。修学旅行だったら夜遅くまで写真を撮るし、ハイキング合宿やスキー教室のときは、カメラマンも山やゲレンデに登りますからね」

体力が必要な仕事なんですね。

「かなり体力仕事ではあると思います。『想像以上に大変だ』っていうスタッフもいますね。ただ個人的には、体力に自信がない人でも、この仕事だったら頑張れちゃう部分はあると感じているんですよ」

「運動会の撮影に行って、全力で頑張っている子どもたちを見ていると、いつの間にかこっちも一生懸命になっているというか。先生に『今日は生徒よりカメラマンさんのほうが走ってましたね』って言われることもあるんです」

12月が終わると、ようやく撮影もひと段落。1月からは、新年度に向けた営業活動のために学校を訪問する。

アルバム製作は長年同じ会社にお願いしている、という学校も多いそう。すでに他の会社と取引している学校で契約をとるのは、なかなか大変そうですね。

「そうですね。訪問しても、話を聞いてくれる学校は2割くらいかもしれません。だけど、アルバム業者を変えたいと思っている学校は必ずあって。そういう学校に巡り会うために、回数をこなすことが必要だと考えています」

「営業に行くと、別の業者さんのアルバムを見せていただくこともあるんです。『去年の担当は写真の腕がいまひとつでしょ』って。ただ正直なところ、僕が見ても技術に問題はないように感じることも多いんですよ」

どういうことでしょう?

「担当者の対応がよくないと、写真も下手に見えてしまうんです。技術以上に、人と人とのつながりが大切。一生懸命に対応していれば、たとえ技術が追いついていない新入社員だって、喜んでもらえるような写真が撮れるんです」

「だから、採用において経験は一切関係ありません。学校の先生やうちのスタッフと関係性を築いていけるか、人間性を見るようにしていますね。技術は、後からいくらでも学べますから」

いいアルバムをつくるには、何よりも信頼関係が欠かせない。

営業からはじまり、撮影はもちろん、先生との打ち合わせや校正のやりとりまで、一貫して同じスタッフが担当する。

営業所によって幅があるものの、年間で一人15〜30校ほどを担当するのだとか。

撮影については日程の重なりや体力的な面もあり、社員全員で協力しながら時には外注カメラマンへも撮影をお願いしている。

「日程調整や写真データの管理、修正依頼など、自分で管理してうまくさばいていかないと手いっぱいになってしまいます。お互いに助け合いながら、自分たちで一貫してものづくりをしているぶん、アルバムができたときの思い入れは大きいですよ。お金には変えられないものをいただいているなと感じています」

 

続いて話を聞いたのは、入社9年目の北田さん。

「もともと写真が趣味だったんです。ただ、私が撮っていたのは風景写真で、どうしたら生徒のいい表情が撮れるか、入社してから試行錯誤してきました」

「なんだろう… サーカスのピエロみたいな心境っていうんですかね。テンション高く大きな声で喋って、自分も相手も勢いにのせるというか。笑ってもらえる雰囲気を頑張ってつくっていますね」

オリジナルの掛け声があったり、とにかく面白いことを言ってみたり。それぞれが見つけたスタイルで、いい表情を引き出す。

基本的な撮り方やマニュアルはあるものの、どんなふうにどんな写真を撮るのかは、カメラマンが自由に采配できる部分が大きいとのこと。

「たとえば、観光地の撮影ポイントって、だいたい定番化しているんですよ。だけど、同じ構図だけだと撮っていて面白くないし、もっといい写真を撮ってあげたいので。ひとつの観光地でどれだけバリエーションを出せるか挑戦したこともあります」

より良い撮影ポイントや角度を探し、その瞬間でのベストを尽くす。

そうやって試行錯誤しながら経験を積んでいくと、次第に撮影すべき場所やタイミングがわかるようになってくるんだとか。

「たとえば、この合唱コンクールのページ。伴奏者、指揮者、歌っている様子、それぞれの写真にポイントがあるんです」

伴奏者は弾き始めるとピアノの方を向いてしまうから、歌が始まる瞬間を狙う。

指揮者は、サビの大盛り上がりのところを撮ると、ダイナミックに見える。歌っている生徒たちは、「あ」の口だと形がいい。

何気ない瞬間の1枚も、ポイントや構図などを考えぬいた上でシャッターを切っている。

ときには失敗もしながら挑戦し続けていくことで、自分だけのノウハウが積み重なっていくんだろうな。

「より良い撮り方を見つけたときは『おっしゃ、頑張ってよかった』って思います。自分の努力と工夫次第で、もっともっといい写真が撮れるようになる。それが、自分にとって大きなやりがいになっていますね」

 

北田さんの話を隣で聞き、「私はまだ、マニュアルを意識しながら撮影しているレベルで…」と、少し謙遜気味に話してくれたのが、入社3年目、横浜営業所勤務の皆越さん。

「個人撮影や集合写真は先輩に基本の撮り方を教えてもらえますし、行事ごとに撮影ポイントのマニュアルもあるので、未経験でもなんとかやれています。リレーでバトンを渡す瞬間だったらこの場所のこのアングルで撮るとかって、一つひとつ細かく書かれているんですよ」

皆越さんを含め、未経験から入社する人が多いサンショウ。

カメラの基本的な使い方から教えてもらえるものの、入社してから独り立ちまでのスピードは早い。

皆越さんは、一度先輩に同行した次の日から、一人で撮影に行ったそう。

「何かあったときにフォローしてもらえるよう、はじめは長年お付き合いのある学校に行かせていただきました。雨の日に集合写真の撮影をしたんですけど、私ものすごい失敗をしてしまって」

「とても暗い場所で、とにかく写真は明るくしなきゃと思って。今考えるとあり得ない数値にカメラを設定した結果、すごいガサガサの写真になってしまったんです…。渡邊さんが修正してくれたので撮り直しにはならなかったんですが、そのときのことはもう、忘れもしないですね」

行事はもちろん普段の授業風景だって、同じ瞬間は二度とない。撮り直しがきかないぶん、日々緊張感もあるんだと思う。

「私が撮った写真を毎月玄関に飾ってくれていた学校があって。写真を見た生徒や保護者さんが、すごく喜んでくださったそうなんです。意図せず何気なく撮った写真でも、誰かにとって特別な一枚になる。すごくやりがいを感じていますね」

卒業アルバムも、生徒にとっては一生ものですよね。

「そうなんです。だからできあがったアルバムをみると、すごくワクワクします。この1冊をつくるために、営業から始まって、3年間ずっと撮影していますからね」

「生徒たちを撮っていると、学生時代の甘酸っぱいキュンキュンするような瞬間に立ち会えるんです。大人になると、なかなかそういう気持ちにはなれないじゃないですか。生徒が泣いている場面では、感情移入してしまって私も泣いてしまうほどで。その瞬間を逃さず、その場の空気ごと感じられるような写真を撮れるようになりたいですね」

実は、この記事で使われている写真は、すべてサンショウの皆さんが撮影してくれたものです。

一瞬を逃すまいとカメラを構える緊張感があってこそ、その場の雰囲気が伝わる写真が撮れるのだと、そばで見ていて感じました。

この一瞬、この1枚が、誰かにとって一生の思い出になるかもしれない。

そのやりがいを知っているから、真摯に写真やカメラに向き合うことができるし、何年経ってももっと良いものを撮ろうと努力できるんだと思いました。

(2021/9/21 取材 鈴木花菜)
※撮影時はマスクを外していただきました。

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