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木でつくる街並みは
木を愛し、信じる心から

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

近所の商店街に、江戸時代から残る木造の建物があります。

前を通るたびに感じるのは、黒色や赤茶色、黄土色など、多彩な色合いの木が醸し出す趣ある味わい。

木が変化してきたように、まわりの風景も、道行く人たちの服装も変わってきたんだろうなと、つい思いを馳せてしまいます。

チャネルオリジナルは、木の外壁材や内壁材を中心に、自然素材の建築資材を扱う会社です。家づくりや街並みづくりのほか、木と人間のより良い付き合い方を模索するエコロジー事業など、木を通してさまざまな仕事に取り組んでいます。

今回は、仙台・横浜・名古屋・大阪・福岡・そして最新拠点の富山の、全国6カ所にあるチャネルオリジナルの営業所で、提案営業を担当する人を募集します。

木や自然が好きで、仕事にしたい。そう思う人にとって、これからさらに次のステージへ進もうとしているチャネルオリジナルの仕事は、ひとつのきっかけになるかもしれません。

 

横浜・関内。

中華街や赤レンガ倉庫など、観光スポットとも近く、オフィスビルが立ち並ぶ。

駅から歩いて約5分の地上13階建てのビルの5階に、チャネルオリジナルの本社がある。

エレベーターを降りると、木のフローリングが見えた。奥に続く廊下の壁沿いには、さまざまな色の木が並ぶ。

木ってこんなに色があるんだな、と見ていたら「どうぞこちらへ」と声をかけられた。

迎えてくれたのは代表の家山さん。

もともと木材を中心に扱う建築資材の会社で働いていた。うち10年間はバンクーバーやポートランドでの海外駐在だったそう。

「出張から帰ってくると、いつも日本の街並みに違和感があったんですよ」

整然としていて清潔。けれど、美しいという言葉で表現するには、なにかが違う。

「結局、その正体は偽物だってことに気がついて」

日本の建築に多く使われるのは、セメントをベースに木目調やレンガ風、タイル柄など「それっぽい」見た目でつくられたもの。安く早くつくれて、簡単に貼れる。さらには防火性能が高いことから、よく使われているという。

「そういうものって時間が経ったら劣化するけど、古い味わいを出すことは絶対にないんですよ」

一方で、日本にも京都や金沢など、受け継がれてきた木の街並みがあることに気づく。

未来の財産となるような街並みを増やしたい。そんな思いで立ち上げたのが、チャネルオリジナルだった。

最初につくったのは、防火木製外壁材の「ウイルウォール」。カナダの樹齢200年以上の樹木に防火薬剤を注入したもので、着火や燃え広がりを防ぐという優れもの。

「『will』って、意思と未来を指し示す言葉じゃないですか。日本を木の街並みに変えるという意思と、味わいのある街並みが財産となる未来。『ウイルウォール』にはその2つの意味を込めているんです」

とはいえ、味わいのある家や街並みは、一朝一夕でできるものではない。住む人自身が家に対して愛着を持てるかどうかも、大切だという。

「日本の家って30年とかで建て替えてしまうことが多いけれど、それってうちの会社の言葉でいえば、心理的長寿命が短いからだと思っていて」

心理的長寿命?

「一言でいうと、長く住んでいたいという気持ちです。長く使えるものってメンテナンスが大変だけど、その分愛着が湧きますよね」

そこで、お客さんの要望もあってフローリングやキッチンなどの内装材まで、家づくりに必要な資材を自社でトータルに揃えるようになった。

木でできているから身体に害はないし、防災面も安全。安心して暮らせる家で過ごすことは、心身の健康にもつながる。

「ただ、生態系全体として考えたら、安全ってもっと幅広いことなんじゃないかと思うようになって」

そのころ、偶然訪れた屋久島で出会ったのが屋久島地杉。有名な屋久杉が自然林なのに対して、屋久島地杉は人の手によって植えられた産業林。

屋久島地杉は屋久杉と同じ種から育ち、かつ屋久島の過酷な環境で育ったことから耐久性や強度が高い。それなのに手入れもされず、ずっと見過ごされてきたという。

そんな屋久島地杉を活用しようと立ち上がったのが、屋久島地杉プロジェクト。島内初となる製材所や加工センターをつくった。

「原点は、僕が数十年通っているカナダUBD大学のリサーチフォレストでの研修。森は木を切るためのものと思っていたけれど、そうじゃないってことを学んだんですよ」

「木を切ることがわるいのではなくて、生態系に影響が出ないように守るべき木と、森を守るために切るべき木があるということなんです」

森を守りながら、人の暮らしを豊かにしていく木を育て、活用する。人間も木も生態系の一部と考えて、共存できるようなあり方を目指してきた。

また、東日本大震災から省エネルギーの必要性を感じ、新たに生まれたのがグリーンビルディング事業。

断熱性の高い窓をつくるドイツのメーカーと独占販売契約を結んで、自社製品として販売したり、省エネについての講演会を行ったり。脱炭素に向けた家づくりにも取り組んでいる。

「我々が売る材料の一つひとつが家をつくります。一軒なら点でも、だんだんと増えていけば線や面となり、木の街並みができていく。資材を販売することが、社会貢献につながっていると考えています」

加工から販売まで、木に関する一通りのことを経験できて、エコロジー事業にも関わることができる。今は、木を使った新しい素材の開発も進めているので、いろいろなことに興味を持って、貪欲にチャレンジできる人に向いていると思う。

 

「まさに彼は熱い人だから」と紹介されたのが、横浜営業所のチームリーダーの小林さん。提案営業の仕事をしつつ、後輩の育成にも力を入れている。

木や自然が好きだったという小林さん。入社した8年前、すでにチャネルオリジナルがサステナブルや持続可能といった言葉を使っていたことが印象に残っているそう。

「前職は空港のグランドスタッフでした。異業種からの転職は大変だろうと覚悟はしていたんですけど、建築知識の幅広さには本当に驚きましたね」

新しく入る人も同じように戸惑うはず。どうやって知識を身につけたんだろう。

「最初の1、2年は、仕事中に殴り書きしたメモを見ながら、わからない言葉は先輩に聞いたり、意味を調べたりしてノートにまとめ直していくことを地道に繰り返しましたね」

提案営業のお客さんとなるのは、建築家や工務店といった建築のプロ。もちろん、はじめは大変だった。

「木製の外壁がいいですよって提案をするじゃないですか。でもプロからすると、なんでもかんでも木がいいってわけではない。『うちなら別の素材も組み合わせるかな』なんて、教えてもらうこともあるんです」

「どうやったら木の良さを最大限に活かせるか。現場でしかわからない情報を営業中に得ることができる。その情報がほかのお客さまへの提案にもつながっていくので、ありがたかったですね。今でもお客さまから、たくさん学んでいます」

とくに印象に残っているのは、屋久島地杉でつくったオーダーメイドの外壁。

波打つような外壁にしたいというお客さんの希望に対し、どうやったら実現できるか、製材所のスタッフとも相談して、試行錯誤したそう。

「最終的に3種類の厚みの外壁をつくりました。重ね方によってできる凸凹が、波打っているように見えるんですよ。見る角度を変えると、また違った凸凹になって面白いですね」

「『この商品が良いと思うんですけど、どうですか?』って、自分たちの感性が震えたものを、お客さまに共有します。そこからお客さまの思いも融合させて、こんなお手伝いができるなって、提案する感じです」

内覧会でお客さんの喜ぶ姿を見るのがうれしいですねと、小林さん。

「でも、同業種からの転職だったら、続けられなかったかもしれないです」

どういうことでしょう?

「僕らは建築資材の会社であることに変わりはないんですが、一つひとつの商品のストーリーをお客さまに説明して共感してもらって、家づくりをしていきます。サンプルと見積もりを持っていって検討してください、で終わる営業ではないので、手間はかかりますね」

提案営業って、営業と何が違うんだろうと思っていたけれど、違いがわかってきた気がする。

「木や環境に関心のある人はもちろん、伝える力や聞く力に自信がある人はやりがいを感じられると思います」

 

「営業経験も学歴もなくて大丈夫だと思います。チャネルオリジナルの考えが好きで、諦めずに愚直に学んでいく気持ちがあれば、僕らがフォローしていくので」

頼りがいのある言葉をかけてくれたのは、福岡営業所のチームリーダー浜田さん。

学生時代から建築を学び、前職もリフォーム会社で営業していた方。社内でも珍しい同業種からの転職。

「社会の街並みを変えていきたいって、ほかの建築資材の会社にはない思想だと思うんです」

これまでに関わったのは、住宅をはじめ商業施設やホテルなど、幅広い。

「うちの商品が身近な建物に使われたり、雑誌に載ったりすることがあって。自分が担当してなくても、『あの外壁うちのだよ!』って言えるのが、すごくうれしいですね。これが一番のやりがいじゃないかな」

自分たちの製品を誇りに思うから、胸を張って勧めることができる。

「木がいいということは、ほとんどの人がわかっていると思うんです。営業でも木の良さを宣伝する必要はそこまでなくて、ネックになるのはコストだけ」

「お客さまにとって、一気に家を丸ごと木に変えるのはむずかしい。なので、1カ所だけ使ってみませんか?と提案することも多いです」

たとえば、天井や寝室の壁の一部を木にする。それだけでも部屋の雰囲気ががらっと変わるのだとか。

入ってから約半年は社内のシステム操作を学びつつ、発注作業を通して見積もり作成に必要な知識を身につける。そして先輩について、実地で提案営業の仕方を学んでいく。

「最初は苦労すると思います。尺とか平米とか、あまり使い慣れない単位もたくさん出てきますし。知識を吸収する過程も楽しめる方だといいですね。一度その壁を乗り越えてしまえば、あとはもう、すごく楽しいと思いますよ」

福岡営業所で働いている人たちの前職はさまざまで、建築業界出身の人は浜田さんのほかに一人だけ。

今でも、高校時代に使っていた建築についてのノートを見返しながら、知識を再確認することもあるという浜田さん。早いに越したことはないけれど、3年続ければ、必要な知識は間違いなく身につくという。

「お客さんからいつも楽しそうだねって言われるんです。自分たちも本当にうちの商品が好きで提案しているので、楽しさが滲み出ちゃうんですよね」

今回は横浜と福岡で働くおふたりに話を伺いましたが、営業所ごとに個性はさまざま。

富山にある北陸営業所は、3年目を迎えたばかり。美しい木の外観が並ぶ建物に3000坪を超える物流倉庫も併設。自然豊かな環境に囲まれながら営業所の草創期に関わっていくこともできるそうです。

木を通して街並みを、環境を、本気で変えてみたい。

熱い思いのある方をお待ちしております。

(2022/8/8取材 小河彩菜)

※撮影時はマスクを外していただきました。

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