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かけがえのない一瞬を
一生の思い出に

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

うれしそうな笑顔、真剣な眼差し、友だちと過ごす何気ない光景。

ページをめくるたび、かけがえのない一瞬が蘇る。

学校生活の思い出がぎゅっと一冊に詰まっているのが、卒業アルバム。

サンショウ株式会社は、幼稚園から大学、専門学校までの卒業アルバム制作を手がける会社。全国に13の営業所を構えています。

今回は、学校行事や個人写真の撮影、アルバムの編集、学校への営業を一貫して担う総合職を募集します。

撮影のスキルは、入社してから身につけられるので未経験でも大丈夫。

笑顔を見ることが好き。だれかが喜ぶものづくりをしてみたい。そんな人にぜひ知ってほしい仕事です。

総合職以外にも、いくつかの職種で募集しているので、ぜひ続きを読んでみてください。



向かったのは、サンショウの神戸営業所。

東京から新幹線に乗って、西へ2時間半。新神戸で降りて、市営地下鉄に乗る。

板宿駅から歩くこと、およそ10分。大きな道路沿いにあるのが神戸営業所。

インターホンを鳴らすと、社員の方が明るく迎えてくれた。案内されて階段を上がっていく。

階段の壁には、子どもたちの笑顔の写真や学校からの感謝の手紙が飾られていて、ほっこりした気持ちになる。

到着したのは3階の部屋。奥の棚には、卒業アルバムがずらりと並んでいる。

はじめに話を聞いたのは、神戸営業所の所長、鶴目さん。

鶴目さんが入社したのは、19年前。

大学卒業後にバックパッカーとして東南アジアを放浪。帰国後、好きだったものづくりを仕事にしたいと考えていたときに、サンショウと出会った。

「人と関わりながら思い出に残るものをつくれるって、魅力的だなと思ったんです」

旅先で写真を撮ることはあっても、カメラの専門知識はなかった鶴目さん。

「場所も画角もはじめはなにが正解かわからなくて。だんだん感覚がつかめるようになってくると、楽しかったですね」

5年ほど大阪の営業所で経験を積み、12年前、神戸営業所の立ち上げとともに所長に。

営業所をまとめながら、今もカメラマンとして現場に足を運ぶ。

昨年担当したという小学校の卒業アルバムを見せてくれた。

「一学年8クラスあって、これだけ大規模な学校さんは僕もはじめてでした。自然教室の山登りのとき、全クラス撮影してから出発したら、先頭になかなか追いつけなくて(笑)」

うれしそうに話す鶴目さんの目線の先には、アルバムに写る子どもたちの笑顔。

「子どもたちと何回か顔を合わせるうちに、だんだんお互いの顔を覚えてきて。会うたびに声をかけてくれる子もいるんですよ」

「小中高とうちのアルバムの子もいて。高校卒業した子と、大学の入学式で再会したときは一緒に笑っちゃいましたね」

今でも思い出に残っているのは、担当する高校が甲子園に出場したときのこと。

「やっぱり甲子園出場って、子どもたちや先生の想いが強いですよね。一日でいろんなシーンが起こるから、その瞬間をできるだけ残してあげたいと思ったんです」

どんな瞬間を残そう。その瞬間はどんな場所なら撮れるだろう。どうアルバムを構成するといいだろう。

頭に浮かんだのは、ランナーの1塁から2塁への盗塁、3塁からホームへのヘッドスライディング、応援席のみんながスタンドでつくる学校のNのマーク…。

「そういうのを考えるのが好きなんです」

学校から渡されたのは応援席のチケット。だけど、さまざまな場所から撮ることで残せる表情もあるはず。一塁側や三塁側の席も購入して当日に臨んだ。

試合が展開するごとに場所を移動して選手を撮影。最後は一番盛り上がる応援席へ。

「狙い通りの瞬間が撮れたらめっちゃうれしいし、ここが撮れてたら… って悔しくなるときは今でもある。むずかしさもあるけれど、そこもおもしろいですね」

大切な一瞬を写真に残す。そしてその写真を見た人がどんな表情を浮かべるかまで想像しているんだろうな。

「前に、アルバムが配られる場に居合わせたことがあって。『この俺、めっちゃいいやん!』とか『この写真おしゃれやな』とか、子どもたちのうれしそうな声が聞こえてきたんです」

「寄せ書きにメッセージまでお願いされちゃって(笑)。自分がつくったものでこんなに喜んでくれるんだ、頑張ってよかったなって思いました。その瞬間は今でも覚えています」



続いて話を聞いたのは、笑顔が素敵な武藤さん。入社13年目になる方。

「笑顔と接しているから、自分たちも自然と笑顔になりますね」

ちょうど今日も、小学校へ個人写真の撮影に行ってきたそう。

個人写真の撮影は、学校に行って教室の環境確認からはじめる。

壁紙の色は何色か。室内のライトはLEDか蛍光灯か。天井の高さはどのくらいか。

環境に合わせて機材を設置し、角度やシャッター速度などカメラを設定していく。

「技術も必要ですけど、いい表情を引き出すには技術じゃないところもすごく重要で」

技術じゃないところ?

「部屋に入ってくるときの様子や、挨拶の声のトーンから、その子が笑顔になるにはどうしたらいいか、会った瞬間から考えています」

元気な子ならテンションを同じように合わせたり、緊張している子には声のトーンを落ち着かせて話しかけたり。

「あと、表情がほぐれてきたら褒めます。そうすると、どんな子も自然といい笑顔が出てくる。撮影後に『楽しかった』って言ってもらえたときは、うれしかったですね」

武藤さん曰く、個人写真で撮影するのは、一人につき3、4枚ほど。

「たくさん撮れば、いい写真が撮れるわけではなくて。いい表情をつくって、その瞬間を撮るという感じです」

シャッターを押すまでの場づくりが大切なんだな。

「ずっと関わってきて、『カメラマンさん!』ってよく声をかけてくれる子が卒業するときは、撮影しながら、俺も泣ける…! って、親のように感動しちゃうんですよ(笑)」

「こんなに感動をもらえる仕事って、なかなかないんじゃないかな」 

取材した5月は、修学旅行や林間学校、体育祭などのイベントに加えて、個人写真やクラスの集合写真も撮影する繁忙期。

撮影から編集作業まで、夏休みが始まるまでに卒業アルバムを一通り形にしたあと、冬ごろから始まるのが営業活動。

担当エリアへの営業は、継続契約が8割で、新規で獲得するのが2割ほど。

「営業も撮影と同じで、人と人。すぐに契約の話をするのではなく、天気の話をしたり、また営業の時期になりましたって気軽に話しかけたり。関係を築くことからはじめます」

以前、武藤さんが何年も営業してきた学校が、担当者が変わってから受注につながったことがあった。

「『武藤さんって人がずっと営業に来てくれていて。やっと今年、検討してみようかって話になったんです』と、新しい担当者から教えてもらって。時間はかかったけれど、関係を築いてきてよかったと思いました」

サンショウに入る前は、IT企業に勤めていた武藤さん。

その経験を活かして、観光地の撮影場所を集めたデータベースを自主的に制作している。

たとえば、海外の修学旅行先で、撮影に適した場所の地図や、どういう画角で撮るといいかなど。これまで行った人がデータを残すことで、はじめて行く人でも事前にイメージを掴める。

「やりたいという思いがあれば、経験を活かしてなんでもチャレンジできるのがうちの会社の良さですね」

「通常の仕事にプラスアルファだから大変ではあるけど、真剣にやるからおもしろさが出てくる。何事にも楽しみを見出せる人が向いていると思います」



次に話を聞いたのは、入社7年目の熊谷さん。

前職はアパレル関係の仕事をしていた。編集に興味があり、アルバムの編集に惹かれて入社することに。

はじめての現場は、入社初日に先輩に同行した高校生のカルタ大会。

「初日から撮影!?って衝撃でした。撮影の仕方もわからないまま、いきなりカメラを持たされて、『まずは撮ってみて』って言われて(笑)」

「先輩は『撮るよ!』って自然に言えても、突然高校生に声をかけるなんて当時の自分にはむずかしい。無言で撮影してたらストロボが光って、生徒を驚かせちゃって。ごめん!って謝りましたね」

はじめは手探りだったけど、少しずつ撮影のおもしろさを感じてきた熊谷さん。

「前、高校のサッカー部の生徒さんに、撮影の練習に付き合ってもらいました。シュートしてもらって、その瞬間を撮って、すぐ写真を本人に見てもらう。それを繰り返して。目の前で喜んでくれるとうれしかったですね」

「でも、よく撮れたと思う写真を先輩に見てもらうと、『うーん』って反応だったりする。なんか違う、なんか違うって思いながら、ひたすらカメラを触って、自分なりに撮影の感覚を積み重ねてきました」

同じ場所で、同じ生徒を撮影しても、カメラマンによって写真に個性があらわれる。

「三脚を据えて、カメラの設定をしてボタンを押して撮影するのは誰でもできる。そこに至るまでの過程が大事で」

場所決めから、生徒さんの並び方、撮る瞬間の声かけなど。撮影はシャッターを押すだけではない。

たとえば、京都の修学旅行でお寺を背景に集合写真を撮るとき。

生徒たちが来るまでの時間、背の高いお寺をどう背景に収めるか考え、生徒の並び方をイメージする。

しゃがんで撮ってみたり、寝転んで撮ってみたり。何度も試し撮りをしながら構図を決めていく。

「撮影自体が楽しいし、生徒と仲良くなるのもうれしいですね。慣れてくると、自分にひっついて離れない子もいて。そのときの写真は、自分にしか撮れないだろうなって、心のなかでこっそり思っています」



最後に話を聞いたのは、入社2ヶ月目の瀬戸さん。

「先輩たち、いつもめちゃめちゃ楽しそうなんですよ。この仕事が好きなんやなって感じます」

「この間、はじめて体育大会でリレー競技を撮ったんですけど、一校目は本当ダメダメで。二校目は、コーナーとバトンパスをうまく撮ることを目標にしました」

リレーならコーナーのこの位置、など、サンショウにある撮影シーンごとのマニュアルを読み込み、二校目に臨んだ。

「バトンを渡す手元は撮れたんですけど、顔が被って選手の表情が見えなかったり、ピントが合ってなかったり。むずかしいですね」

「まだうまく撮れないけれど、撮った写真を見返して、自分が笑顔になれることも多くて。写真を通して、僕らまで幸せにしてもらっているなと思います」



最後に鶴目さんが話していたことが印象的でした。

「“卒業アルバムをつくる仕事を探そう”って思う人は、なかなかいないと思うんです。だからこそ、少しでも興味をもったらぜひチャレンジしてほしいですね」

今回お話を伺ったみなさんも、偶然サンショウと出会って、飛び込んだ方ばかり。

たくさんの笑顔と感動に触れて、いつしか自分まで笑顔になってしまう。

そんな喜びが詰まった仕事だと思いました。

(2023/5/23 取材 小河彩菜)

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