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好きな服、どう魅せる?
自分の言葉と
コーディネートで

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

「軽やかに、秋のお散歩」「季節の変わり目はデニムがあれば大丈夫」「残暑が厳しい今こそ欲しい」

秋のはじめに思わずクリックしたくなる言葉たち。ファッション通販サイト「ナチュラン」のトップページに並んでいるものです。

オンラインでの買いものが当たり前になったいま。

数多くのサイトを目にするなかでも、つくっている人たちの気持ちがこもっているものは、不思議と画面のこちら側にも届いてきます。

ナチュラルテイストの洋服を軸に、300ものブランドの商品を取り扱っているナチュラン。

今回は、バイヤーとWebデザイナーを募集します。

バイヤーは、アイテムの仕入れから、コーディネート決め、企画ページの打ち出し方まで、一連の流れに関わる役割。Webデザイナーは、バイヤーの意見を汲み取りながら、実際のページデザインに落とし込んでいきます。

どちらも、仕事の成果が数字として目に見える仕事。シビアに感じるけれど、働く人たちの話を聞くと、そこにやりがいがあるようです。

自分の仕事はきっちりやり遂げたい、責任感のつよい人。そして洋服が好きな人に、届いてほしい仕事です。

 

東京・四谷。ここに、ナチュランを運営する宝島ワンダーネットの本社と撮影スタジオがある。

この日は、JR四谷駅から徒歩5分ほどの場所にあるスタジオへ。中に入ると、ナチュランをつくっているみなさんが待っていてくれた。

まず話を聞いたのは、本部長の松田さん。朗らかな雰囲気が印象的な方。

入社してからの10年間、事務方としてほぼすべての部署を経験しながら、ステップアップしてきた。

「入社して思ったのは、ほどよい距離感が心地いい会社だなって。穏やかで少し控えめな人が多いですね」

ナチュランのスタートは、2011年。

主に販売していたのは、ゆったりとしたスタイルの、リネンやコットンの天然素材。そんないわゆるナチュラルテイストから、だんだんとバリエーションのある商品を扱うように。

「ナチュラルな洋服がメインというのは今も変わりません。でも、ナチュラルと言っても幅広くて。リネンのワンピースが好きなお客さまもいれば、カジュアルなお洋服のなかにナチュラルテイストを少し取り入れる方もいる」

「今、お洋服って多様ですよね。うちもバイヤーの色がすごく出ていて、いろんなテイストのご提案をするようになりました」

試しに発売したデニムの反応がよかったから、カジュアルなものを増やしてみよう。少しカラフルな色を加えたラインナップにしてみよう。

「ナチュラル」を、多様なかたちで表現する。柔軟な姿勢で、お客さんと商品の幅を広げてきた。

今回募集するのは、バイヤーとWebデザイナー。どちらも、サイトの要となる役割。

「ナチュランは、リピーターのお客さまが多いサイトです。一方で、これからはコアユーザーの方にも、新たなお客さまにも愛していただけるようなサイトをつくりたい。見ていてもっと楽しいと思っていただけるように、メンバーを増やして力を入れていきたいと思っています」

 

現在、バイヤーは6人。300弱もある取り扱いブランドを分担している。

そのうちの一人が、小石川さん。前回の日本仕事百貨の記事をきっかけに、4年前に入社した方。

前職は、アパレルからインテリアまで扱う大規模な通販サイト。11年間で、カジュアルな服からキャリア服まで、幅広い婦人服の商品企画に携わった。

「ターゲットに合わせて商品づくりをするのは楽しいし、ヒットしたらすごくうれしいんです。でも、自分の好きなテイストの服でこの仕事ができたら、もっと楽しいんじゃないかと思って応募しました」

バイヤーの主な仕事のひとつが、商品の仕入れ。各ブランドの展示会に出向き、仕入れる商品の種類と個数、提案するコーディネートを決めていく。

ナチュラル系のブランドは、毎月展示会があるメーカーも多いそう。小石川さんも、多くのブランドの展示会に毎月出向いている。

「メーカーさんと頻繁に会うので、いい関係性を築くことが大切です。そうすると、結果的にそのブランドの売り上げも上がっていくので、コミュニケーション能力も求められる仕事です」

「年に2回、毎日展示会に通ういそがしい週があって。まさに今週なんですけど(笑)。洋服をきらいになるんじゃないかと思うくらい大変です。実際はならないですけど、その忙しさまで楽しめるといいですね」

展示会では、どんな基準でものを選んでいるんですか?

「ナチュランは40〜50代がメインのお客さま層なので、トレンドにそこまで流されず、その方々が買いたいと思うような服をイメージして仕入れることがひとつです」

「もうひとつは、Webの画面で見たときに可愛い!と思えるもの。ほかの店にはないかも、って思わせるようなものを常に探しています」

アイキャッチになるポイントがあったり、素材感のあるものだったり。少し特徴的な洋服のほうが、画面を通してもその魅力が伝わりやすい。

小石川さんが今年仕入れたのは、羊柄のワンピース。メーカーオリジナルの生地で、他社では絶対に出てこないものだそう。

たしかに、一目見て「ここにしかないかも」と思わせる服。

「ナチュラルテイストの服装ならではの、コーディネートの組み立て方があるので。もともとナチュラルな服を好きな人だったり、感覚的にそのよさがわかる人のほうが働きやすいかなと思います」

ナチュランでは、サイトに掲載するコーディネートを決めるのも、バイヤーの役割。どんな企画にするか方向性を決め、撮影した写真なかからトップバナーにするものを選んでいく。

バイヤーと聞いてイメージするよりも、仕事内容は広いと思う。

「ショップだったら売るのは販売スタッフだけれど、通販だと最初から最後までバイヤーの意見を反映できる。自分の感性で考えたものが形になって、すぐに反応がわかる。そこが通販でものを売る仕事の、とくに楽しいところだと思うんです」

「個人に売上予算があって、結果がデータではっきりわかってしまうのはシビアです。でも、ちょっとゲーム感覚というか。達成できなかったからって落ち込むよりは、データを分析して、次はどんな商品を仕込むか切り替えて考えていきます」

「失敗もいっぱいあるんですよ」と、小石川さん。

売れると見込んで大量に仕入れた商品が、大幅に売れ残ってしまったこともあった。

それをどんな打ち出し方で再販売していくか、まさに今、作戦を立てているところなんだそう。

仕入れから売るところまで、一貫して責任を持つ。個人で動くことも多いので、自分の判断でものごとを考え、進められる人が向いている。

「最初から最後まで責任を持てるところを、私は結構気に入っています。子どもの体調不良とかで休んでも、自分のペースで働けるので、あとでカバーすることもできる」

「同じサイトに惹かれて入社しているからか、スタッフ同士好きなものが似ています。近い感性の人が多い会社だから、働いていて楽しいですよ」

 

バイヤーの想いをデザインとして形におこすのが、7名ほどのWebデザイナーチーム。社内では「制作」と呼ばれる。

伊東さんは、入社1年目ではあるものの、裁量を持って仕事を進めている。

新卒では着物屋さんで接客を、その後洋服のECサイトで商品登録とSNS の運営を経験した伊東さん。

Webデザインは未経験だったものの、入社前にソフトの使い方を自分で勉強したそう。

「前職は、ひたすら商品をシステムに登録していく仕事でした。もうちょっと洋服のことを深掘りしたい、お客さまにちゃんと魅力を伝えて売っていく仕事がしたいと思って、ここにきました。ナチュランは、一つひとつの洋服をちゃんと説明して売っているのがいいなと思ったんです」

「洋服はずっと好きですね。ナチュランには自分が着たいなと思う洋服もたくさんありますし、打ち合わせでも、いろんな洋服を見る機会があって。こういうデザインがあるんだとか、細かいところにこだわりが詰まっているんだとか、日々発見があるのがすごく楽しいです」

制作の仕事は、バイヤーからコーディネートや洋服の特徴を聞き、撮影チームと必要なカットを打ち合わせるところから始まる。

上がってきた写真を使い、キャッチコピーを組み込んだバナーを制作したり、商品説明の文章を考えたり。一人ひとりが担当のページを持ち、全体の構成も各々が考えていく。

「実際に手に取ることができないので、素材感や柄の出方を、言葉と写真でちゃんと伝えられるように、というのは意識していて。一つのページを2、3日かけて丁寧に制作していきます」

Webデザイナーも、バイヤー同様、一般的なイメージよりも広い範囲の仕事を担っているのが特徴。

実務経験のなかった伊東さんも、入社していきなり、ひとつ企画ページを任された。実際に手を動かすうちに、だんだんとできるようになってきたという。

「今でも、なかなかデザインが思いつかないときは大変です。お値段が高めの洋服だったら大人っぽく高級感を出したいんですけど、自分のデザイン力が伴わなかったりして。普段可愛いデザインをつくりがちなので、それとかけ離れているものだと苦労しますね」

「このページは、2種類の柄のワンピースを同時に見せる必要があったので、どうすればすっきりと見せることができるのか、悩みました」

悩んだときは、どうやってアイデアを見つけるんですか?

「過去の特集ページやファッション誌をひたすら調べます。似ている雰囲気のものを見つけて、自己流にアレンジしていく。この仕事をはじめてから、いろいろなデザインを調べるようになりましたね」

「最初から1ページ任せてもらえるのは、大変だけどすごくいいなと思っていて。今日中にここまで終わらせようとか、自分で目標を立てて進めることができる。最終的に、デザインがうまくハマって、その商品の売れ行きがよかったりPV数が上がったりしたときはうれしいです」

任されるものは大きい。でも、伊東さんのように自ら学んでいける人であれば、どんどん力を発揮することができるんだと思う。

自立して仕事をする力が求められる会社です。一方で、お話を聞いたみなさんはとても柔らかく、穏やかな雰囲気。ナチュランの印象そのもの、という方々でした。

人任せでなく、自分の力で、いい仕事をしたい。そんな想いを持つ人たちが、気持ちよく働いている会社だと思います。

(2023/9/5取材 増田早紀)

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