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自然に従い
クリエイティブに生きる

未来はどこにあるか。

その問いに、有限会社きたもっくのみなさんは「自然のなかに」と答えます。

群馬・北軽井沢の森のなかで、キャンプ場「スウィートグラス」や樹上冒険施設「スウィートグラスアドベンチャー」、築100年の洋館とその周辺のフィールドを含めた「ルオムの森」などを営む、きたもっく。

数十年という人の一生ではなく、数百、数千年という自然の時間で考え、事業を生み出していく。

都市部の生活からはあまり実感が湧きませんが、その取り組みの広がり方を見ていると、本当に「未来は自然のなかにあるんじゃないか」と思えてきます。

今回募集したいのは、クリエイティブスタッフ。Webデザインを中心に、きたもっくのさまざまな取り組みを形にし、伝えていく人を求めています。

あわせて、アウトドア事業に携わるアルバイトスタッフも募集中。

自然のなかで、自分の生き方も見つめながら働いて暮らしていきたい。そんな人にこそ知ってもらいたい仕事です。

 

渋谷マークシティからバスに乗って4時間弱。

きたもっくがフィールドにしている北軽井沢の森を目指す。

道中、両脇にゴツゴツとした山肌が迫ってくる。ここはどこだろう?と思ってGoogleマップを開くと、すぐ近くに軽井沢の名前があった。

観光地のイメージが強いけれど、すぐそばにはこんな景色が広がっているんだ。

今なお火山活動を続ける浅間山。その北麓に「ルオムの森」はある。

フィンランド語で「自然に従う生き方」を意味する“ルオム”は、きたもっくという会社のあり方をそのまま表している。

ときに氷点下20度まで冷える冬の厳しさも、体験して楽しんでもらおう。もし浅間山が大きく噴火したら、まずは逃げて、また1からつくり直そう。

自然を操ったり支配しようとしたりするのではなく、自然に学び、自然と人との関わりを模索しながら成長を遂げてきた。

 

「きたもっくの事業はどんどん広がっているんです」

そう話すのは、クリエイティブマネージャーの日月(たちもり)さん。ルオムの森に佇む、築100年の洋館の一角で話を聞いた。

代表の福嶋さんが採草地に一本ずつ木を植えるところからはじめ、25年前にキャンプ場「スウィートグラス」をオープンしたきたもっく。

そこから、北軽井沢の冬には欠かせない薪やストーブを扱う事業が生まれたり、木に触れ親しむ樹上冒険施設「スウィートグラスアドベンチャー」をはじめたり。

その事業の広がりは、まるで一本の木が枝葉を広げるよう。

「最近、フィンランドで100年前から使われていた糸車をうちが引き取ったんですよ。それを使って、ルオムの森で飼っている羊のハルちゃんの毛を紡いで糸にして、フィンランドに送って」

「今度は向こうの作家さんに手袋やセーターを編んでもらって。9月にこのルオムの森で、フィンランド民芸展をやるんです。そうやって新しいことが次々に生まれていきます」

ここ数年でその広がりはさらに加速していて、たとえば養蜂や浅間牧場でのガイドツアー、野外アートフェスやライラック園の整備、温泉を使ったエビの養殖など。これから芽吹きそうな事業のタネまで含めると、相当な数がある。

日月さんも、毎日いろんな役割を行ったり来たりしながら働いている。

「昨日はルオムの森で結婚式の司会進行をしましたし、来月は自転車のガイドツアーがあります。のんびりした田舎暮らしを想像して来たら、ギャップを感じるかもしれません」

「おれ、何やってるんだろう…って思ってしまう人は大変ですよね。もちろん大変ではありますけど、いろいろ挑戦できてラッキーだなって思える人のほうが合っていると思います」

今回募集したいのは、こうした一つひとつの取り組みやそこに込めるメッセージを形にして、伝えていくクリエイティブスタッフ。とくにWebデザインやコーディングのスキルを持った人を求めている。

「これから蜂蜜などを商品化して販売していくとなると、ラベルやパンフレットのデザインも必要になります。スウィートグラス25周年記念のカレンダー製作の話もある。DTPや、欲を言えばデザインのディレクションまでできる人に来てもらえたら最高ですね」

 

求める仕事がとっても多い気がするけれど、実は今、これらをほとんど一人で担っている方がいる。

それがこちらの木方(きほう)さん。

「デザインルールやトンマナはないですね。規則や決まりをつくりたくない。その事業、そのイベントを伝えるのにもっともいい形を都度考えていきます」

でも拝見した限り、きたもっくのWebサイトやパンフレットには統一感がある気もします。

「なんでだろう…。ああ、ひとつ言えるのは、素材がすぐ身近にあるんです」

素材が身近。

「一般的なクリエイティブ職で苦労することのひとつに素材集めがあるんですけど、この土地で撮影した写真のストックはたくさんあって。森の風景やイベントの写真にしても、そのなかから選ぶので自然と統一感が生まれるのかもしれないです」

ストックのなかには、北軽井沢の森を撮り続ける写真家・田淵三菜さんによる写真も多い。自分で撮影するにしても、四季折々の北軽井沢にはカメラを向けたくなる瞬間がたくさんあると思う。

以前は銀座のWeb制作会社で、ウェディングのサイトをつくっていた木方さん。

4年前、きたもっくに入社した当初は広報担当だった。

「入って1週間で、Webサイトをスマホ対応しましょう、リニューアルしましょうって改善案をプレゼンしたんです。そのときに上司に言われたセリフが、『あと50年したらさ、スマホじゃないかもしれないよね』って」

「え、50年?って。それまで東京の会社で1週間後どうする?1ヶ月でこの数字、どうリカバリーする?って世界で生きていたから、カルチャーショックで、その日眠れなくて」

続けて、こんな言葉もかけられたそう。

“木方さんにとって大事なのは、ここで暮らすこと。まずちゃんと冬を越すことだから。”

ぐるぐると考えつつ、広報を続けてみることに。

3ヶ月ほどが経ったころ、ひとつの転機がめぐってきた。

薪ストーブとともにある暮らしを提案しているファイヤーサイド株式会社ときたもっくがコラボレーションした、「火日常を暮らそう」というWebサイトの制作。これに木方さんが関わることになった。

蓋を開けてみれば、Webデザインだけでなく、PR動画のディレクションや写真撮影、インタビューまで。ほとんどすべてをひとりで手がけたという。

「びゃー!ってつくったら一発OKで。なんだ、Webデザイナーだったんだ。ええ、そうですよ、みたいな(笑)。そんな感じから、徐々にクリエイティブの仕事を任されるようになって」

「わたしの場合は、そんなふうに何者でもない状態から、ゆっくり解釈して自分なりの役割をつくっていけたのがよかったのかもしれません」

まず、この地に暮らしてみる。きたもっくの根幹にある“ルオム”の意味を肌で感じ、人と自然との関わりを考えてみる。

そこから、自ずとつくるべきものは見えてくるのかもしれない。

「きたもっくのクリエイティブは、基本的に奇をてらわないし、シンプルです。デザインを渡したらコーディングができて、手描きのイラストをもとにチラシもつくれます、という人なら大丈夫だと思います」

ほかにも、キャンプ場「スウィートグラス」の施設に関する変更点や季節ごとの食材メニューページ、イベントページの更新など細々した作業もある。

今回はある程度最初から自立して働ける人を求めているため、Webデザインや管理・運営に関わる実務経験がないと難しいけれど、Webサイトを1からすべて構築できる人でなくても、少しずつ仕事の幅を広げていければ大丈夫。

フルタイムで働くのが難しいなら、雇用形態や勤務日数は柔軟に相談できるとのこと。木方さんのように、自分なりの関わりを築いていってほしい。

「きたもっくで働くうえでは、不確実性への耐性がすごく大事で」

「新しい事業はどんどん生まれていくし、自然が相手なので、思い通りにならないことも多いんです。逆に言えば、インハウスデザイナーがストレスを感じるような“同じことの繰り返し”はないし、退屈しないと思います」

そんな話をしていたら、前回取材したツリーハウスビルダーの稲垣さんがやってきて、小さな打ち合わせがはじまった。

日々、こうして臨機応変なやりとりを重ねていくことになるのだと思う。

きたもっくの取り組みを外に向けて発信していく、クリエイティブの仕事。

その矢印は、実は社内にも向いているという。

「これだけ事業が広がると、たとえば何かイベントをやるときにも、全体像が見えづらくなってきます。そういうときもパンフレットを一枚つくることで、各事業部のスタッフにも全体像が伝わるかもしれない」

月に1、2回配信しているメールマガジンも同じ。新しくはじめた事業のことを伝える日もあれば、バックヤードの写真とともに何気ない日常を伝える日もある。

一つひとつの事業がこのフィールドに根を張って立つ木だとしたら、クリエイティブはその間を流れる川のような存在。それぞれで考えていることを伝え合うための媒介になったり、つないだりすることも大事な役目だ。

さらに、最近になって場づくりにも取り組んでいる木方さん。

キャンプ場の森の奥、川の流れに挟まれた一角ではじめた芋掘炬燵(いもほりごたつ)。スコップ一本で7人が腰掛けられる穴を掘り、中央では火を焚いてじゃがバターをつくる。

森を探検しているファミリーがやってきたり、元気のいい姉妹が入り浸っていたり。川のせせらぎや木漏れ日に包まれながら、いろんな人が行き交う場が生まれていて心地いい。

ここ以外にも、「タキビバ」という新事業の立ち上げにも関わっているという。

「一枚のパンフレットをつくるのも、場をつくるのも、ゴールはそれ自体を完成させることではないと思うんです」

どういうことですか?

「お客さんやスタッフの居場所をつくること。さらに言えば、会社という枠を超えてこの場所に文化を育てる、っていうんですかね。それがわたしのやりたいことだなって気づいて」

やりたいことと、仕事。その両方が重なりつつあって、今とても楽しいそうだ。

「お金をもらいながらこんなに楽しんでいていいの?と思いつつ、がんばって働いています」

 

アイデアに行き詰まったら、森のなかを歩いてもいいし、川沿いにある温泉にゆっくり浸かってもいい。

この環境だからこそ実現できる生き方・働き方があると思います。

新緑の季節はとても気持ちよかった。これから迎える夏も、涼しくて過ごしやすいみたいですよ。

一度訪ねて、この場所の空気を肌で感じてみるのもいいかもしれません。

(2019/5/25 取材 中川晃輔)

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