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魅力的な建物を
共感する人へ届ける
デザイナーズ賃貸のつなぎ手

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

つくり手の想いを感じられるものって、使うたびにうれしくなります。

自分が暮らす部屋に込められた想いを知ることができたら、毎日の生活もより豊かになるように思います。

タカギプランニングオフィスは、オーナーや建築家とともにデザイナーズ賃貸を企画し、賃貸の仲介、管理までを一貫しておこなっている会社です。

今回は、入居中の困りごとなどに対応する賃貸管理スタッフと、裏方として会社を支える事務スタッフを募集します。

不動産の経験は問いません。魅力的な建物と関わる仕事がしてみたいという人に、ぜひ知ってほしいです。



東京・四谷。

四ツ谷駅を出て、目の前を通る外堀通りを市ヶ谷方面に進む。

駅から歩くこと、およそ4分。

緑に囲まれた大きなオフィスビルの向かいにあるビルの2階に、タカギプランニングオフィスの事務所がある。

インターフォンを鳴らし、迎えてくれた社員の方に会議室へ案内してもらう。

はじめに話を聞いたのは、取締役の市川さん。

入社して22年。建築を学んでいた大学院時代のアルバイトから、長く会社に関わってきた方。

今年28年目を迎える、タカギプランニングオフィス。社長の高木さんが創業した当時から、デザイナーズ賃貸を専門に扱ってきた。

「創業当初に比べて、今はデザイナーズマンションも一般化してきました」

「ただ、設計事務所の人が手間暇かけた建物を世に出すとき、この建物がどうつくられて、どんな特色があるのか。建築としてちゃんと紹介するところが、うちの特徴だと思います」

タカギプランニングオフィスの物件サイトには、設計者のコメントが掲載されている。

ある物件では、水廻りの上部にロフトを設けて空間に広がりを持たせたこと、日本の自然な風土を感じられるよう、イチジクなどの木々を庭に植えたことなど。建物に込めた想いを直接知ることができる。

「設計事務所の人って工事が進行するギリギリまで図面を書いたり、アイデアを出したり。エネルギーがすごいんですよね」

建物に込めたこだわりをリスペクトして、その想いを暮らす人にしっかりと届ける。

企画から管理まで一貫して建物に関わることで、お客さんに伝えられることもあるのだと思う。

「新築を建てるときは、築年数が経っても賃料をどんどん下げる住宅にはしないようにしようという話をいつもしていて。古くても、むしろ価値を上げていくようにしたいんです」

たとえば、市川さんが一昨年担当したという、マンションの大規模修繕。

「コンクリートの打ち放し物件だったんですが、築年数が経ってコンクリートに生まれたひびは、その上に真っ白な塗料を塗っておしまい、ということがよくあるんですね」

「見た目はきれいになるんですけど、コンクリートの打ち放しは高い技術が必要で。丁寧につくられたもとの素地感をなくしてしまったら、もったいないと思ったんです」

一般的に、オーナーと修繕に関わる業者だけで進めることが多いといわれている、マンションの大規模修繕。

一方、タカギプランニングオフィスは設計から関わることで、つくり手である設計者やオーナーと、建った当初のよさを活かしつつ修繕することができるという。

設計事務所の人と相談したり、現場に足を運んだり。試行錯誤しながら、打ち放しの素地感を残した状態で修繕することができた。

「年数が経った建物をかっこよく維持するために、ちゃんと原点に立ち戻って考える。これは、うちならではだと思います」

タカギプランニングオフィスへの依頼は、設計事務所からの紹介がかなりの割合を占める。

すでにオーナーさんと設計の話が進んでいて、入居者募集の相談もあれば、どういう建物をつくったらいいか、と一から相談されることも。

真心を込めて建築と関わろうとするスタンスに価値を感じて、信頼する人も多いのだろうな。

「信頼してもらうためには、真面目にやること。まずはちゃんと話を聞いて、相手が私たちにしてほしいことが何なのかを感じ取れるように意識しています」

「うちの社員はみんな真面目で、グイグイ行かない。結構控えめかな」と、市川さん。



「たしかに、お客さまにゴリゴリとおすすめはしないですね。余計なことを喋らなくても魅力が伝わる、説得力のある建物が多いからだと思います」

そう話すのは、入社7年目となる賃貸アドバイザーの植田さん。

タカギプランニングオフィスでは、入居者募集の広告などオーナーとのやりとりから、お客さんへの内見案内、賃貸契約、鍵の引き渡しまでを一貫して担ってきた。

「今って現地に鍵が置いてあって、管理会社が立ち会わず仲介業者とお客さんで内見することも多いんですが、うちはどんな人かを確認するために、内見は立ち会うようにしています」

入居後の管理も自社で担う。だからこそ大切にしているのは、建物の魅力を伝えて、本当に気に入った人に住んでもらうこと。

「うちだと仮にお家賃に対して年収が足りなくても、建物をすごく気に入ってくれたら、審査に通ることもあるんです。どんなお客さんなのかしっかり確認して、オーナーさんにちゃんとご報告する。正直、手間はかかりますが、大事にしたいことですね」

建物への愛着を持つ人なら丁寧に住んでくれるだろうし、オーナーや建築家にとってもうれしい。安心感にもつながると思う。

 

建物に暮らす人が快適に過ごせるよう、サポートするのが賃貸管理スタッフ。今回募集する職種のひとつでもある。

仕事について教えてくれるのは森田さん。新卒入社後、営業を3年、管理を3年、事務を1年、そして再び管理と、ジョブローテーションを繰り返して、現在11年目になる。

「なにより建物が好きなので、現地で空室と会話するというか、建物とじっくり向き合えるのが、管理の仕事のおもしろさですね」

賃貸管理の仕事は、入居者の困りごとの対応や、解約時の立ち会い、次の入居に向けて回復工事の段取りを整えるなど、建物の維持管理を担う。

「築年数が経ってくると、どうしても不具合や傷は増えます。それを、退去時にどこまで直すか、毎回悩みながらオーナーさんと相談して決めていきます」

退去時に室内の確認に漏れがあると、次の入居者の困りごとにつながる。

ブラインドや扉はスムーズに開くか、換気扇の音は変じゃないか、便座は勢いよく下がらないだろうか。

森田さんのこまやかなチェックは、社内でも評判。

「たとえば、住んでるときってシャワーの温度をあまり変えないので、蛇口の温度調節のハンドルが動きにくくなっていることがよくあるんです」

「本当にこまかく見てるんだろうなって感覚はあるんですけど、それがどうしてかと聞かれると、自分でもよくわからなくて(笑)」

地道な確認も、物件への愛が深いからこそ、自然とできることなのかもしれない。

「建築家が建てる物件ってこだわったお風呂場が多いんですが、ある物件の浴室がコンクリートの打ち放しでできていて。換気しても、カビが発生しやすかったんです」

その状況を設計者に相談すると、浴室の仕上げをカビにくく、よりメンテナンスをしやすい仕様に変える提案をもらった。

「大きな変更なので、設計者の知恵も借りながら、なるべくいい状態、かつ使いやすくリニューアルができるように、施工会社の方やオーナーさんとよく相談して工事を進めました」

工事後はカビ対策の必要はなくなり、オーナーの負担も軽減された。

「デザインに優れた建物はもちろんかっこいいんですけど、それと生活やメンテナンスのしやすさは、常に一致するわけではなくて」

「一方で、もとの設計者の意図を壊さないように建物の維持管理もしたい。あらゆる人の立場に立って、物事を考え、最終的にベストな回答を導き出すことが求められますね」

聞いているだけだとちょっと大変そうだけど、森田さんの表情は明るい。

「管理の仕事はお困りごとから始まるので、大変な部分もあります。そこだけを見ないで、いい状態で経年変化していく建物と関われることにやりがいを感じられる人だといいと思います」

 

最後に話を聞いたのは、事務スタッフの郡司さん。前職も建設業界にいた方で、入社して10年目になる。

「前職では業務の性質上、建物を建てたらその現場は終わり、次の現場に向かうような働き方をしていました。次は建物を建てたあとの、入居者さんの生活をフォローしてみるのも面白いんじゃないかと思って」

「そんなときに知ったのがタカギプランニングオフィスでした。物件を見て、素敵だなと。格好いい物件の近くで働けるのって、テンションが上がりますよね」

主な仕事は契約書の作成。入居が決まれば契約書を、それ以外に更新の書類をつくることもあるし、退去後の精算手続きに必要な書類をつくることもある。

「簡単なものであれば、設備の修理の手配をすることもあります。営業や管理さんはオフィスにいないことが多いので、電話を取ったり」

更新の手続きをしながら宅急便の引き取りをしたり、請求書を作成したり。いろいろな人とコミュニケーションをとりながら、同時並行で仕事が進んでいく。

現場に出ることはほとんどないけれど、書類を通じて入居者の暮らしに触れられるのがおもしろいところ、と郡司さん。

「社会人になるときに、初めてのひとり暮らしでお申し込みいただいた方がいて。お子さんが産まれたからと、増員の手続きが必要になったんです。ついこの前、大学を卒業したばっかりだったのに!って、驚くとともに、わたしもうれしくなって」

「ご解約なども、ご結婚やマイホームを手に入れてとか、ライフステージの変化が理由なこともある。入居者の方と直接お話しすることはないんですけど、書類を通じて応援している気持ちになるというか。人生に寄り添えるところが、この仕事の魅力ですね」

一人ひとりに人生があるように、建物での暮らし方や使い方も人それぞれ。契約書の中身も都度変わる。

「住居なのか、事務所なのか。禁煙物件なのか、単身者限定なのか。バリエーションがありすぎて、それこそ入社してからしばらくは大変でしたけど、毎回新鮮な気持ちで臨めるのが楽しいです」

同じ物件、同じ契約はひとつもない。裏を返せば、一つひとつ経験しながら覚えていく必要があるということ。

今回新しく加わる人は、事務の経験があるとなおいいけれど、不動産や建築の経験・知識はなくてもかまわない。

ここに暮らす人はどんな人だろう? ここに自分が住むならどんな暮らしをするだろう? 書類一枚からも想像を膨らませられる人だと、楽しく働けると思う。

「やっぱり事務って縁の下の力持ちというか。スポーツチームのマネージャーみたいに、フットワーク軽く、マルチタスクで動いていける方だとうれしいですね」

 

オーナーや建築家と、一緒にこだわってつくる建物。

タカギプランニングオフィスのみなさんは、建物に込められた想いを住む人に届けてみんなを幸せにしながら、自分自身も幸せを感じているような気がしました。

(2023/7/3 取材 小河彩菜、2024/1/24 更新 阿部夏海)

2/22(木)には、市川さんをゲストに、しごとバーを開催します。こちらもあわせてご参加ください。

しごとバー デザイナーズに魅せられて -住みたい部屋のつくり方- 」

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