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人と人とのつながりを生み出すことで、だれかの人生を少し豊かにする。
コミュニティーマネージャーという仕事の価値を、これからもっと高めていきたい。そんな想いで、新しいプロジェクトが動き出しました。
コワーキングスペースや、オフィスビルのラウンジなど、働く場の運用を担ってきた株式会社コクヨアンドパートナーズ。受付業務や備品管理などの施設運営の一環として、コミュニティ醸成を担ってきました。
そんなコクヨアンドパートナーズが、今年5月に立ち上げたのが、コミュニケーションの活性化に特化したチーム。

今回は、チームのメンバーを募集します。
交流を生み出す専門職として、クライアントと話しあいながら、イベントの企画や運営、情報発信などを担当。イベントに限らず、コミュニティづくりのための施策の検討、実行を幅広く手掛けていきます。
企画やコミュニティづくりの経験がなくても大丈夫。
話を聞くのが好き、人との関わりを育むことを仕事にしていきたいと考えている人に、挑戦してもらいたい仕事です。
JR品川駅の港南口から歩くこと5分。
コクヨのオフィス「THE CAMPUS」が見えてきた。

1階には、文房具を販売しているショップや、カフェ、コワーキングスペースがあり、社員さんや地域の人たちがそれぞれの時間を過ごしている。
施設内の会議室で迎えてくれたのは、今回募集する「コミュニティ醸成サポートチーム」のリーダー武田さん。

「コミュニティマネージャーの仕事って、海外ではとても重要な役割として認められていて。でも、日本ではまだコミュニティ醸成に対価を払うという認識があまりない。施設運営の“ついで”にされがちな業務で」
「コクヨアンドパートナーズでも、受付などの業務をしながら、無理のない範囲で行っていました」
これまで運営業務の一環とされていた役割を、独立した仕事として確立していきたい。
そんな想いで立ち上げたのが、コミュニケーションの促進に特化した専門チーム。
「交流を生み出していくためには、イベントの企画や、当日の運営や宣伝、施策の検討など、スキルも時間も必要になる。施設運営の業務と切り離すことで、コミュニティづくりにもっとコミットできるし、専門性を高めることができると考えています」
現在チームで担当しているのは、コクヨアンドパートナーズが運用を委託されている都内のコワーキングスペースや、ワーカーズラウンジなど計7施設。
チームメンバーは5人で、それぞれが1〜3施設をメインで受け持っている。

コミュニティマネージャーは、それぞれの施設のオーナーであるクライアントにヒアリングをしながら、コミュニティづくりに必要な打ち手を考えていく。ほかにも、施設利用者との交流や、クライアント向けの報告書の作成など、幅広い業務を担っていく。
「毎日同じ場所に出社するということはなくて。担当施設に行って利用者さんと交流したり、企画を考えたり。コクヨのオフィスで打ち合わせをしたりと自由に出社する場所を決めてもらっています」
ルーティーンワークとは違い、働く場所も、何をするかも自分で考えて決めていく。
考えながら答えを探っていくのは、コミュニティづくりでも同じこと。
「交流を生み出すと一言で言っても、施設が違えば、目的も、利用者さんの雰囲気もさまざま。それぞれの施設の特色やクライアントのニーズを汲み取りながら、施策を考える力が大事になります」
たとえば、オフィスビルで働く人たちのリフレッシュを主な目的としたワーカーズラウンジの場合、ヨガや料理教室のような暮らしの豊かさにつながる企画が求められることが多い。
一方で、スタートアップ企業が多くあつまるシェアオフィスは、利用者同士の交流により新しいビジネスを生み出すことが目的になる。
そのため、講師を呼んだ勉強会や、それぞれの会社の事業を紹介し合うイベントなど、ビジネスマッチングにつながる企画を考える必要がある。

自分が担当する施設の企画をメインで考えながら、ほかのチームメンバーからアイデアをもらったり、週に1回のチームミーティングで情報を共有したり。
異なる施設を見ているメンバーの話を聞くこともできるから、学びになることも多いと思う。
「最近よく、コミュニティって本当にいるのかなと考えるんです。こういう仕事をしていても、休みの日は一人でいたいタイプなので」と武田さん。
「でも、やっぱり人との会話やつながりのなかで引き出されるものって、たくさんある。たとえば、新しいアイディアが生まれたり、悩みが少し軽くなったり」
「結局人って1人では生きていけない。コミュニティを育み、コミュニケーションを重ねることで、、施設を使ってくださる利用者さんの生活や人生が、少しでも豊かになればいいなと思っています」
入社7年目の篠崎さんも、コミュニティを育む重要性を実感している一人。
「イベントを重ねるうちに、施設の空気感がちょっとずつ変わってくる。何かが変わるきっかけをつくれるのは、この仕事のいいところだなと思います」

現在は、今年の9月に港区にオープンしたばかりのオフィスビルの中にあるワーカーズラウンジを担当している。
「オープニングイベントとして2週間毎日イベントを開催しました。今回の目的はまず、施設の設備を知ってもらうこと。クライアントさんから、初日は貸しキッチンとカウンターを使ってほしいと要望をいただき、シェフを招いてライブキッチンを企画しました」
「でも、実は交流をうまく生み出すことができなくて」
そうなんですか?
「4人がけテーブルが並んでいる空間だったんですけど、知り合い同士で固まって座って、新たな交流が生まれにくかったんです」
当日のうちに反省点をクライアントに共有。その場で次の日の改善点を提案し、翌日のボードゲーム大会では10人がけの長テーブルを2つ用意。
運営側で席を指定して、大人数でアイスブレイクをしたあとに、少人数に分かれてゲームをするなど、初対面の人同士が交流しやすい工夫を追加した。
「年齢も性別も違う人たちが、すごく熱心にゲームを楽しんでくれました。参加者の方々からも、いろんな人と気軽に話せたと喜んでもらえました」
配置一つで、場の雰囲気も大きく変わる。一つの施設にとどまらず、さまざまな施設を経験するからこそ、幅広いノウハウが蓄積されていくんだろうな。

「コミュニティ醸成って、とてもふわっとした概念。それに対してお金をいただいているからこそ、こちらもプロとしてクオリティの高いものを提供しなくてはいけないと思っています」
そのために大切なのが、プロジェクトを管理する力。
「企画のアイデアは無限に出てくるし、クライアントさんからもたくさんご意見をいただく。でも、全部を取り込むと、何をしたいのかわからなくなってしまうので、私たちが目的に立ち返りながら議論を進めていくことが大事なんです」
「あとは、スケジュール管理。アイディアを練ることに時間をかけすぎると、準備や告知に時間を割けず結果的にクオリティが落ちる。プロとして、私たちがしっかり時間を区切ってプロジェクトを進めることを心がけています」
クライアントの意見を取り入れながら、プロジェクトを前に進めていく。企画力だけじゃなく、交渉力やスケジュール管理能力など幅広いスキルが身につきそう。

コミュニティマネージャーには、どんな人が向いていると思いますか。
「いろんな個性の人がいていいし、正解はないと思っていて。うちのチームにも、人と仲良くなるのが得意な人もいれば、喋るのは苦手だけど相手に寄り添うことが得意な人もいる。ただ、みんなに共通しているのは、相手の言いたいことをちゃんと理解できる『聞く力』だと思います」
「新しく加わる人も、どんなタイプでもいいと思っていて。良さを伸ばしながら、自分らしいコミュニティマネージャー像をつくっていってほしいです」
強みを活かして、自分なりの道を模索しているのは、入社1年目の大宮さん。
チームリーダーの武田さんから「コミュ力おばけ」と呼ばれるほど、人と仲良くなるのが得意なんだそう。

前職では、ウェディングプランナーをしていました。コロナの影響で転職を考えたときに『次も絶対に人と関わる仕事をしたい』と思って。そのなかで、この会社に出会ったんです」
コクヨアンドパートナーズが運用委託を受けている、コワーキングスペースでレセプショニストをしていた大宮さん。コミュニケーション能力の高さを買われて、新チームに加わった。
「ウェディングの仕事をしていたときから、人が幸せそうにしている空間にいるのが好きだったんです。この仕事も、人と人とがつながって、新しいアイデアや事業が生まれたり、目の前の人たちがうれしそうにしているのを見られる」
「誰かの幸せを、少しアシストできるのが楽しいなと思っています」

大宮さんは今、都内のコワーキング施設と、シェアラウンジを担当している。
「常に現場を見ているわけではないので、運営スタッフとコミュニケーションをとりながら利用者さんの様子を教えてもらうことも多いんです。一緒に企画を考えることもありますよ」
担当している施設には、コクヨのスタッフがいることがほとんど。連携がしっかりできる環境だから、心強いと思う。
これまでイベント企画などの経験はなかった大宮さん。新しい仕事で大変なことはなかったんでしょうか。
「企画のアイデアを考えるのが一番大変ですね。クライアントさんからの要望は、『交流ができるイベントがしたい』とざっくりしていることも多いんです」
「交流といっても、ゲーム形式もあれば、ビジネス寄りのものもある。いろんな切り口があるので、求められている方向性を考えながら案を練っていくのがむずかしさだなと思います」
相手が望んでいることをうまく汲み取りながら、形にしていく力が大事なんだろうな。
「もちろん、全部を一人でやるわけではなくて、チームの先輩たちがすごく丁寧にサポートしてくれます。年齢問わず、フランクに喋れる雰囲気なので安心して挑戦してほしいです」
人と人とのつながりを、そっとサポートする。
そんなコミュニティマネージャーの仕事を、もっと広めていくために。
パイオニアとして、この世界に飛び込むなら今がチャンスだと思います。
(2025/9/22 取材 高井瞳 )


