求人 NEW

企画やブランディングまで
領域を拡張して
物語をつくる設計

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

築50年の団地リノベーション、代々木公園のなかにある子ども園、福島県双葉町の災害公営住宅。

これらは、ブルースタジオが手がけた物件の一例です。

いずれも毛色の違うプロジェクトであることに加えて、建築設計だけでなく、企画から不動産流通、ブランディング、プロモーションまで一貫して取り組んでいる。

ゼネラルマネージャーの????川さんはこう話します。

「そもそものお題が全部違うので、正解も違えば、そこに向かうための考え方も違う。しかも分業ではなくて、1から10まで自分で関わる。好奇心を持って向き合えば、本当に幅広い仕事に挑戦できる会社です」

創業24年。今でこそ当たり前になった中古物件のリノベーションを、暮らしの選択肢として確立させた、草分け的存在がブルースタジオです。

「物件から物語へ」を合言葉に、ハコとしての物件だけでなく、それを取り巻くさまざまな要素を包括的にデザインし、物語のある場をつくってきました。

今回募集するのは、集合住宅や商業施設などの事業用物件を主に担当する設計スタッフ。即戦力として活躍してくれる人を求めています。

設計以外の分野については、未経験でも大丈夫。さまざまな領域に自分の能力を広げていきたい人なら、学びながら存分に力をつけられる環境です。

 

東京・築地。

駅を出て、築地本願寺から築地市場へと、定番の観光ルートを5分ほど歩いていく。道中には観光客も多く、なかには外国から来た人たちの姿も。少しずつ以前の風景が戻ってきていることを感じる。

ブルースタジオのオフィスがあるのは、築地市場のすぐ近くのビル。もともと拠点であった東中野のビルの建て替えに伴い、昨年この場所に移転してきた。

4階でエレベーターを降りると、目の前に印象的なエントランスが広がる。

フロアの中央にあるミーティングスペースへ。

ガラス張りなので、スタッフのみなさんが集中して働いている様子がよく見える。

「今は、週3回はリモートワークです。オフィスのスペースも小さくなったから、全員来ると入り切らなくなっちゃうんですよ。フリーアドレスだけど、なんだかんだみんなお気に入りの席がありますね」

そう教えてくれたのは、藥師寺さん。ゼネラルマネージャーとして設計チームを統括するひとりだ。

社内には大きく分けて、設計、不動産、ブランディング・プロモーション、経営管理本部の4つの部署がある。プロジェクトごとに横断的にチームを組み、1から10まで一貫して担当する。

マネージャーである藥師寺さんは、実際に手は動かさないものの、複数のプロジェクトに携わっている。

どんなふうにプロジェクトが進んでいくのか、実例に沿って教えてもらう。

「もう8年も前ですけど、神奈川県座間市で取り組んだ『ホシノタニ団地』という案件があります」

もともとは、小田急線座間駅前にある築50年の鉄道会社の社宅。ブルースタジオは、建物のリノベーションだけでなく、広場や貸し農園、カフェ、ドッグランなどを敷地内に設け、事業主である小田急電鉄社と一緒に団地をまちに開くことに挑戦した。

「最初は、老朽化した社宅をどうにか活用したいというご依頼でした。ただ、駅前という立地を活かし、単に賃貸物件として改修するだけでなく、ここを起点に地域が賑わうようなものがいいんじゃないかと。まちの公共に関わる鉄道会社さんだからこそできることがあると考えて、ご提案していきました」

周辺状況や、想定される入居者層などをリサーチ・分析。賃貸物件として継続的に事業が成立するモデルをつくりあげていった。

リノベーションから8年経った今も満室稼働が続いていて、都心部からわざわざ引っ越してくる人もいるという。

また、年に一度は、ホシノタニマーケットというイベントも開催。毎回1000人以上の人たちが訪れ、まちに賑わいをもたらしている。コロナ禍で休止していたものの、今年度は久しぶりに開催を予定しているそう。

「座間駅って各駅停車しか停まらないんです。そんなまちでも、ひとつの物件をどう手がけるかで、まち全体の景色やそこに訪れる人たちが変わりました。完成した後の物件にこれだけ長く関わって、住む人たちの顔も見られるって、ほかではあまりないことじゃないかと思います」

遊休不動産の活用事例として、メディアで取り上げられることも多いホシノタニ団地。

ひとつの案件が与える社会的インパクトの大きさは、事業用物件ならではのもの。

「ブルースタジオは、まちづくりだったり、不動産再生だったり、建築を通じて社会課題の解決に取り組む案件が多いです。手がけた物件がモデルケースとして世の中に知られていくのは、達成感がありますね」

「もちろん、時間もかかるし大変なこともあります。でも関わる人たちと一緒にほかの成功事例を見に行って、丁寧に説得して、っていうことを繰り返して、一つひとつの課題をクリアしていきます」

入社して16年になる藥師寺さん。多くの物件に関わってきたなかで、ブルースタジオで働く魅力をどんなところに感じていますか?

「やっぱり、いつも同じじゃないのが楽しいですよね。こういった事業案件もあれば、個人邸に取り組むこともあるし、本当に飽きない。あと、どれも一人じゃ絶対にできない仕事です。一風変わった案件を、いろんな人たちと関わりながら形にする楽しさがありますね」

 

新しく入る人には、集合住宅や商業施設など、中規模以上の事業用物件の建築設計監理プロジェクトにメインで関わってほしい。

どんな人に来てほしいか、同じくゼネラルマネージャーの????川さんに聞いてみる。

「今回は、まず当たり前に設計ができる人に入ってほしくて。図面がちゃんと描けて、法規を読み解きながらデザイン・設計をして、工事コストを考えながら現場を監理できる。そんな土台となるものができている人がいいですね」

「企画やブランディング・プロモーションに関しては、入社後学んでもらえれば良いので、その代わり設計は頼んだぞ、と。もちろん事務所によってデザインの方向性は違うので、そこは一緒に手を動かしながら身につけてもらいたいと思っています」

ブルースタジオで働いて18年になる????川さん。前職では、マンションやホテルなど、新築物件の設計がほとんどだった。

設計の基本がわかっていても、企画やブランディングまで仕事の幅を広げていくのはきっと大変なことですよね。

「ブランディングからリーシングまで、ワンストップでやっているのを見たときは衝撃でしたね。設計事務所がそこまでできると思っていなかったので。ここに来てから企画を学びましたけど、正直今でもそんなに得意じゃないんですよ」

「でも建築士って、基本的にかなり想像力はあると思うんです。お客さんはどう使うだろう、この素材はどうなんだろう?って、いろいろ考える仕事ですから。その想像力を、設計以外に切り替えていくイメージですね。まあ、むずかしいんですけど(笑)」

設計を軸に、より仕事の幅を広げていきたい。コンセプトからトータルで案件に関わる仕事がしたい。

そんなふうに思っているなら、ブルースタジオの仕事内容や規模感がぴったりはまると思う。

 

「設計前の基本計画だったり、不動産やブランディングにも関わったり。自分の知識やスキルが広がっていく感覚があるので、いろいろな経験を得て成長したいっていう人にはすごく良い環境なのかなと思いますね」

そう話すのは、2019年に新卒で入社した大垣さん。

「今年からチーフの肩書きをもらいましたけど、まだまだ勉強中です」

大学・大学院と設計を学び、入社1年目で一級建築士資格を取得。

ブルースタジオを知ったのは、学生時代にクリエイティブディレクターの大島さんが出演していたテレビ番組がきっかけだった。

「当時は意匠系に特化した研究室にいたんですけど、それだけやることに少し違和感があって。これからは、ビジネスや公共の延長としての建築が求められていくんじゃないかと考えていたので、いろんな事例が取り上げられているのを見て、ここで働いてみたいと思って応募しました」

入社後は事業用案件を中心に担当。最初は先輩とともにプロジェクトに入るところからはじまり、だんだんとメインで任される案件が増えてきた。

入社2年目から担当しているのが、福島県双葉町の災害公営住宅「えきにし住宅」。

原発事故による帰宅困難区域が、今年一部解除となる双葉町。帰還する住民たちに向けた住宅の設計は、何もないところに道をつくり、区割りをするところからはじまった。

「経験の浅いころからずっと関わっていて、現在進行形で工事監理をしています。明日も朝から出張なんですよ。使われ方を深く考えて、デザインしていった物件です」

使われ方、というと?

「入居者は、もともと住んでいたお年寄りが多くなるとは思うんですけど、それ以外に、外から若者や新たにチャレンジしたい人を呼び込むことも大きな目的です。そういった人たちが、どういう場所なら有機的に関わることができるのかを考えてデザインしています」

たとえば各住戸には、趣味など好きなことに使えるスペースとして、外から見える位置に土間を設けている。

生き生きと活動する姿が見えることで、それをきっかけにコミュニケーションが生まれる。そんな“中間領域”を設けることで、そこで過ごす人たちの暮らしや関わりまで意識したデザインになった。

「入居希望者を対象に、4月から申込事前登録がはじまり、秋から入居開始です。企画から関わった案件が竣工を迎えるのはこれが初めてで、やっとここまで来たな、って感じですね」

県や町、建築会社や工事会社など、担当者だけでも数十人にのぼる大きなプロジェクト。折衝やコミュニケーションも大切な仕事のうち。

一緒に案件を担当している????川さんは、こう話す。

「立場や考えが違う人たちに、どうしてこういう設計にしたいのか、一つひとつ理由を説明して納得してもらって、同じ方向を向く仲間にしていく必要があるんです」

「ブルースタジオは、『この設計お願いします』って投げられるだけの仕事は受けないんです。ともにつくろうって考えなので、我々もオーナーさんも、それぞれがやるべきことをやりましょうと。だから、そこには必ず対話が生まれます。対話することで、プロジェクトも前に進んでいくんです」

ブルースタジオの設計者に求められるのは、説得する力や人を巻き込む力。

その原動力になるのは、納得いくものを形にしたいという強い想いなんじゃないかと思います。

一つひとつ、対話を重ねながら生み出されるもの。物語が紡がれていく様子を、最初から最後まで見届けられるやりがいは大きいと思います。

(2022/8/23取材 増田早紀)

※撮影時はマスクを外していただきました。

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